断固たる姿勢でやり抜こう

変革プログラムは、人々に新しいやり方で考え、行動することを求める。一部の社員や部署の業務範囲を変更したり、なくしたりする必要が生じる場合もある。これらの組織上の変更は、「現実の、もしくは想像上の勝者と敗者」を生むことになると、ボシディは述べている。変革を順調に進ませるためには、「不満を持っている関係者」には必ず直接話をし、「優秀な人たちが、彼らが担当していた仕事が縮小されたときにやる気をなくしたり、組織からはじき出されたりすることがないよう注意する必要がある」。

ここでリーダーに求められるのは、「人々を鼓舞し続けると同時に断固たる姿勢を貫く」ことだ。変革を支持しなかったら、その結果がどうなるかを人々に理解させよう。あなたが伝えるべきメッセージはこうだ。

「我々は賛成意見と反対意見を十分検討したうえで、これはやらなければならないことだという結論に至った。これを進めなければ、将来必ず変革を迫られることになる」

報酬体系に手を加えることも「そのメッセージの威力を強める」効果があると、ボシディは指摘している。

たとえばアライド・シグナルでは、事業部長の賞与の30%を、シックスシグマの進捗状況と連動させたという。

変革プログラムを導くことは決してたやすいことではないが、確固とした原則にのっとって進めることで、ありがちな障害を乗り越える確率を高めることができる。

(翻訳=ディプロマット)