2015年2月13日(金)

チャレンジとは「リスクをとる」ということ

グッドリスクをとりなさい!【1】

PRESIDENT Online スペシャル /PRESIDENT BOOKS

著者
宮内 義彦 みやうち・よしひこ
オリックス シニア・チェアマン

宮内 義彦1935年神戸市生まれ。58年関西学院大学商学部卒業。60年ワシントン大学経営学部大学院修士課程修了後、日綿實業(現双日)入社。64年オリエント・リース(現オリックス)入社。70年取締役、80年代表取締役社長・グループCEO、2000年代表取締役会長・グループCEO、03年取締役兼代表執行役会長・グループCEOを経て、14年シニア・チェアマン就任、現在に至る。これまで総合規制改革会議議長など数々の要職を歴任。現在、ドリームインキュベータ、ACCESSなどの取締役のほか、新日本フィルハーモニー交響楽団理事長などを兼務。著書に『経営論』(東洋経済新報社)、『リースの知識』(日本経済新聞社出版局)、『世界は動く』(PHP研究所)など。

オリックス シニア・チェアマン 宮内義彦=文
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「シニア・チェアマン」として貢献できること

『グッドリスクをとりなさい!』宮内義彦著(プレジデント社)

昨年6月、私はオリックスの会長兼グループCEOを退任しました。

1964(昭和39)年の会社設立から半世紀もの時をオリックスという一企業で過ごし、1980(昭和55)年の社長就任から33年間にわたってトップを務めてきました。

年月をかけて培ってきた経営者としての判断力を、会社の発展のためにもうしばらく生かしたいという気持ちも強かったのですが、オリックスが創立50周年を迎えるのを機に、元気なうちにCEOの職を後継者に託し、経営の助言役に回ったほうがいいだろうと退任の決断をした次第です。

CEOから退いた私は、「シニア・チェアマン」という新しい肩書を得ました。「シニア・チェアマン」とはどんなポジションなのか? ことあるごとに人から尋ねられますが、正直なところ私自身もよくわかっていません。いわば「前人未到のポジション」であり、役割や職能がはっきりしていないことで、今までとは違った立場で会社に関わることができるものと期待しています。

そこで、これからは今までとは違うスタンスで、あまり手がけてこなかったことに力を注いでいきたいと思っています。やりたいことはいろいろとあるのですが、まず念頭に浮かぶのが、若い世代に向けて自分が今まで培ってきた経験や知識を伝えることです。

もともと私は、社員に対して手取り足取りで何かを教えるということに、あまり熱心ではありませんでした。本書『グッドリスクをとりなさい!』でも触れていることですが、「会社は教育機関ではない。勉強は自分でするもの」との思いが強くあったからです。しかし、経営の一線から退き、現場を支えている中堅より下の世代に視線を転じてみると、やはり伝えるべきことをきちんと伝えていかなければ、という気持ちになったのです。

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