安倍首相自ら開設したフェイスブック(FB)上での発言が物議を呼んでいる。発端は小学4年生を名乗った「どうして解散するんですか?」なるサイト。年齢にそぐわぬ表現がネットで話題になり、後に大学生が作成したと判明。その点を安倍首相自ら「批判されにくい子供になりすます最も卑劣な行為だと思います」と指弾。ツイッターでは早速「首相が一個人をネットで叩くのは行き過ぎではないか」 (津田大介氏)、「若者はやらかすもの」(茂木健一郎氏)との声が上がった。

ただ、この言動のどこに問題があるのだろうか。あくまで安倍晋三氏個人のアカウントでの発言であり、不用意な発言で炎上し会社に迷惑をかける社員とは明らかに次元が違う。FB上での発言には表現の誇張や修飾語が多いきらいのある安倍氏だが、酷い発言なら問題化し、自分や党に跳ね返ってくるまでの話。公開設定になっているから誰もが読める。ある意味公明正大だ。

安倍氏に問い質すなら次の2点だ。FBの批判的なコメントをブロックしているという疑惑。都合の悪いコメントを排除すれば、賛同のコメントだけが並ぶ。2012年の参院選で安倍首相のコメント欄が賞賛で埋め尽くされたが、批判をブロックしていただけなら、シラケる話である。

活用の仕方は、事あるごとにFBで炎上を繰り返した海江田万里民主党代表よりも上ではあるが、ツイッターで来た球を器用に打ち返す橋下徹大阪市長に1日の長がある。

第二に、過去の自らの投稿を削除している点だ。先の小4の件で「卑劣な行為」と糾弾した投稿は丸ごと削除され、現在は見ることができない。コメントを出す際に、ヘイトスピーチ満載のまとめ著作権侵害サイトを共有してしまったことで、秘書が慌てて対処したのかもしれない。政治家は自らの投稿に責任を持ち、消さない義務を自らに課すべきだろう。

ネットの情報はデマや誘導も多い。ただ多くの人は冷静に判断できるリテラシーを備えつつある。小手先の誤魔化しは利かない時代だ。