2014年10月8日(水)

平均貯蓄1658万円は「“回答率”0.02%」の調査で算出した代物だった!

プレジデント・マネーNEWS

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2人以上世帯約3000万のうち、サンプル数はたった6363世帯

新聞を読んでいると、定期的に「家計調査」に関する記事が出てくる。ご存じの通り総務省が毎年行っているもので、毎年のように「1世帯あたりの平均貯蓄額は……」というタイトルが立つ。

「6363」

いきなり意味不明な数字を載せた。この数字は何だと想像するだろうか。実はこれ、「家計調査」のサンプル数である。総務省のサイトには2012年の家計調査結果が載っていて、その中に貯蓄に関するデータがあるのだが、「サンプル数(2人以上の世帯の集計世帯数)」がこの6363だったのだ。

著者は、データを見ながら気になった。

この「2人以上の世帯の集計世帯数」の単位は何だろうか? 「1千件」だろうか? 表に単位がなかったので、総務省の担当部署に電話を入れてみた。

「あのー、集計世帯数が載っていますが、これは単位は何ですか? 1千件ですか?」

それに対して総務省の女性担当者は「いいえ、件です」と答えた。

とまどった著者は思わず叫んだ。

「エッ、単位が件だということは、サンプル数が6363件しかないということですか? そんなに少ないの?」

すると、総務省の女性担当者は言い訳めいたことを言う。

「実は家計調査のサンプルは少ないのです。なにぶん調査にご協力頂けない場合もございますので……」

著者は、これには心底驚いた。

新聞紙上を賑わす家計調査とはこんなものだったのかと。日本には、どれだけの世帯があるのか知らないが、人口が1億2000万人なのだから数千万件はあるはずだ(編集部注:国立社会保障・人口問題研究所によれば、2010年時点で2人以上の核家族世帯総数は約3000万世帯)。その中の「6363件」なのである。つまり、家計調査は実際の0.02%の世帯に聞いて、その数字(結果)があたかも全体を表しているようにまとめられたもの、ということになる。(*編集部注:この数字は「抽出率」という)

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