2014年8月20日(水)

4割が「賞与ほぼ0円」なのに“上昇”報道の不可解

プレジデント・マネーNEWS

PRESIDENT Online スペシャル

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結局、夏のボーナスは増えたのか減ったのか

政府は「アベノミクスのおかげで民間給与は上昇している」といったPRに躍起だが、ところで皆さん、2014年の夏の賞与は増えただろうか、それとも減っただろうか。

もし新聞報道が正しかったとすれば、ニッコリ笑って「増えた」と手が上がる人も多いはずだ。

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夏のボーナスは増えた? 減った?

政府の発表と、それを真に受けて報道する新聞社を尻目に、ヤフーが面白い調査をやってくれた。「夏のボーナスは増えた? 減った?」だ。これは2014年の8月に実施されたもので、6万2122人が回答した。

第1位は何だったかといえば、なんと「ボーナスがない」だ。

「ボーナスがない」というのは30.8%あり、1万9188人が回答した。第2位は「減った」で、26.9%、次に「変わらない」が22.5%と続いた。期待されていた答え(?)である「増えた」は19.8%で、もっとも少数派だった。

長年、給与や賞与を研究してきた筆者にすれば、「ボーナスがない」という回答が1位になったことは何ら違和感がない。

給与や賞与等に関するデータは種々あるが、その中で一番信憑性の高いものは何か?

著者は2つ挙げたい。1つ目は国税庁の民間給与実態調査だ。これは5000万人(非正規も含む)以上いる民間給与所得者の年収を調査したもの。年末調整の数字だから正確である。

2つ目に挙げたいのは、厚生年金の事業年報だ。これは厚生年金の保険料を徴収した際のデータだから、これ以上正確なものはない。賞与から保険料を徴収したのは2003年からだから、それ以降の推移がわかる。最新のデータは2011年だ。

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