2014年2月22日(土)

子への住宅資金は生前贈与か、相続時精算課税か?

「消費増税」家計の緊急対策

PRESIDENT 2013年4月15日号

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マイホームの購入時に親から資金援助を受けるケースは多い。親などからの住宅取得資金の贈与には、税制上さまざまな特例があるが、しっかり理解しておかないと、不要な税金を支払うことになってしまうかもしれない。

現在、両親や祖父母など、直系尊属からの住宅資金の贈与には、税制の優遇策はおもに2つある。

一つは、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」を使う方法だ。この特例では、直系尊属から住宅資金(一般住宅)の贈与を受けた場合、2014年の贈与であれば、500万円までは非課税となる。

もうひとつは、相続時精算課税制度だ。この制度は、60歳以上の親や祖父母から20歳以上の子どもや孫(推定相続人)が贈与を受ける際に利用できる。住宅取得資金の贈与を受けると、2500万円までは贈与税がかからない。

ただし、相続が発生した際に、贈与を受けた資金も合わせて相続財産として計算し直すので、その際に相続税が発生する可能性はある。

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住宅取得資金として2000万円の贈与を受けた場合の最適な選択肢は?

以上が制度の概要だが、実際に住宅取得資金の贈与を受けた場合には、両者を合わせワザで利用するケースが多い。

たとえば、住宅資金として2000万円の贈与を受けた場合、500万円については、非課税の特例を利用して、贈与税を無税にして、残りの1300万円については、相続時精算課税制度を利用するという方法だ。

この場合、注意が必要な点もある。まず、相続時精算課税制度を一度使ってしまうと、その後、暦年課税がいっさい使えないということだ。暦年課税は、贈与を受けた年ごとに税金を計算して、精算するもの。

暦年課税の贈与には、毎年110万円の基礎控除がある。資金の目的を問わず、1年間に110万円以下の贈与であれば、贈与税がかからないというものだ。相続時精算課税制度を一度使ってしまうと、この基礎控除も一生使えない。相続財産を減らすために、子どもや孫に毎年110万円以下の贈与を行っている場合には、注意が必要だ。

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