また、いまやどのスーパーでも連日のように特売を行っている。「安いから」と手に取り、すごく得をした気分になって店を後にする。しかし、その特売品が本当に必要なものだったのかというと、そうではないことが少なくないはずである。また、家電量販店のポイントも確かに私たちの節約気分を促してくれる。

だが、結局は余計なものを買い込んでいることが多いのではないか。そうした無駄遣いの積み重ねが、いま触れたようなキャッシングやリボ払いの増加の遠因になっているように思える。あらかじめ買い物リストを作成するなどの自衛策を講じよう。

少しでも生活費を切り詰めるのなら、外食を控えるのは当然。ハンバーガーや回転寿司でも家族4人で行けば、数千円はかかる。だからといって、家で食事を作るときに「手軽だから」と麻婆豆腐や鍋など出来合いの“お手軽料理”を使ってはいけない。

「これらは割高についてしまう。なぜかというと、砂糖や醤油などの基礎調味料は揃っているはずで、それらを使って作れば済む話だから。買ってきた食材はすべて使い切る。細かい話のように思えるかもしれないが、これだけでもかなりの節約につながる」と和田さんはアドバイスする。

ともあれ、サイフの紐をしっかりと締めていくのはもちろんのこと、いま1度ライフプランを見直すことも大切だ。特に年金の受給開始年齢が段階的に引き上げられ、1961年4月2日生まれ以降の男性の厚生年金は定額・報酬比例部分ともに65歳からとなる。

「60歳定年でリタイアではなく、少なくても受給開始の65歳、できることならそれ以降も健康なうちは働いて、収入を得ることを真剣に考えるべきだ」と藤川さんはいう。

(PIXTA=写真)
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