人生の扉を開けるのはいつも他人

そしてほぼ最年少で合格した。

人の3倍やっていると、周りの人間や上司が「あいつはすごいらしいな」と噂をする。もちろんそれで満足したらそれで終わりだ。

それを続けていると、周りの人間がそのまた周りの人たちに「すごい人がいてさ……」と話す。その頃、対外的な結果(受賞とかすごいものを作るとか高得点とか)が出始める。

そうしたら、多くの人の目につく。

中山祐次郎『医者の父が息子に綴る 人生の扉をひらく鍵』(あさま社)
中山祐次郎『医者の父が息子に綴る 人生の扉をひらく鍵』(あさま社)

それでもまだ、チャンスにはならない。さらに続けると、自分と同じくらいやっている人と知り合うようになる。そして、全然知らない人から注目され、大きな結果を出すチャンスをもらうことができる。

だいたい、世の中ですごい結果を出している人はこんなふうにして見出されていく。京都大学時代の師で日本の公衆衛生学の祖とも言える福原俊一教授は、「人生の扉を開けるのはいつも他人」と言った。

人の3倍努力を続けていたらそれなりの結果がほぼ必ず出るし、出たら誰かが人生の扉を開ける鍵を渡し、新しいステージに引っ張っていってくれる。僕の物書きデビューもまた、そのようだった。

僕は、僕の人生の扉を開ける鍵をくれた人たちを永遠に忘れることはないし、生きている以上ずっと感謝し続けている。恩を胸に刻み、返しつつ、また僕も誰かの人生の扉の鍵を渡せるような人間になりたいと思っている。