また、1年とはいえ、学習を習慣化させなければとても続くものではない。松岡さんは「英語が使えるようになる9つの習慣」を提唱している。列挙すると以下の通りだ。

1、ルーティーンな学習を月刊の英語学習誌で維持する。
(飽きのこない月刊誌などコア教材を決めて学習を習慣化する)

2、音声はプレイヤーに入れて持ち歩く。
(隙間の時間は常に聞いて耳を慣らす)

3、毎日ショートトークを2、3回。
(今日の予定や今日あったことなどを短く英語で話してみる)

4、週末はインターネットTVを見る。
(ニュース番組などを見て英語学習と現実との接点を見つける)

5、月2回はディクテーションを行う。
(聞いて書き取るディクテーションを行い、そのエラーから自分の弱点をチェックする)

6、2カ月に1冊は洋書を読む。
(語彙を1,000語程度に絞った洋書もある。映画のDVDに親しむのも効果的)

7、3カ月に1度は他の学習者と交流する。
(セミナーや学習会に参加しモチベーションをキープする)

8、年に1度は英語技能試験を受ける。
(TOEICなどで目標を定め、結果で学習の進捗状況を評価する)

9、以上の学習を手帳やノートに記録し管理する。
(日、週、月単ぐらいで1,000時間目標を管理する)

これらの習慣のうちで最後に掲げた学習記録は、楽しく学習を続ける上で欠かせないと松岡さんが指摘する重要ポイントだ。

楽しくなければ
4時半に起きられない

「ノートでも手帳でもいいんです。とにかく日々の学習時間と内容を記録して管理する。最低でも1週間単位で管理していくと、実は断片的な隙間学習が有機的につながり、偏りがちな学習内容も自分で改善できるようにもなります。そして、よく頑張ったときには達成感を得られるから、結果として学習が楽しくなる。これが、学習を長続きさせる道具になるんですね」

こうして、学習自体が楽しくなり、同時に、着実に英語力が身についている実感があってはじめて、早朝学習が可能になるのだ。松岡さんは、今の季節こそ、早朝学習開始の最適シーズンだと勧める。

「正月から始めようとしても寒くて暗くて、とても4時半に起きられませんよ(笑)。その意味で、今は最高ですね。頑張って起きてシャワーを浴びて机につくのでもいいし、早々に家を出て会社の近くのカフェで勉強するのでもいいですね。辛いと思われるかもしれませんが、実はやってみると快感です。時間に追われるのではなく、1日を先取りしているという快感です」

さて、では来週から、いや明日から始めたいものだ。

おすすめウェブサイト WEB SITE

●NHK入門ビジネス英語 (初・中級者向け)
http://www.nhk.or.jp/gogaku/english/business1/
NHKラジオ番組「入門ビジネス英会話」に連携したサイト。

NHK World Daily News (中・上級者者向け)
http://www.nhk.or.jp/daily/english/
NHKの「世界のニュース」。短め(1分前後)のニュースで、スクリプトも準備されているため、使い方次第で、初級者にも上級者にも利用できる。動画も多い。

「松岡昇の毎日が英語レッスン」 (全レベル対象)
http://blog.livedoor.jp/nmatsu1953
英語、英語学習(学習方法の紹介や相談など)に関するブログ。