注目のBusiness Solution

これまでに1500万ダウンロードを達成しているNo.1(※1)タクシーアプリ「GO」。スムーズかつスピーディーな配車の利便性は多くの人が知るところだが、その“ビジネス版”の存在をご存じだろうか。実は法人向けの「GO BUSINESS」も、導入企業数は5000社を突破。「なくてはならないサービス」として好評を得ている。今回、サービスの特徴やこだわりについて運営会社であるGOの森川洸氏に聞いた。

「経費精算の工数が8割削減された」との声も

「『GO BUSINESS』のサービス開始は2021年の10月です。人流の回復などでタクシーがつかまりにくい状況が続く中、業種を問わず、導入される企業さまが着実に増え続けています」と森川氏は言う。

森川 洸(もりかわ・ひろき)
GO株式会社
GOアプリ事業本部
配車事業企画部
部長

ビジネスシーンでの移動には、訪問先との信頼関係を構築、維持する上で、プライベート以上に「時間厳守」が求められる。当然ながら、“タクシーがつかまらなくて……”では済まされない。まさにそれが、個人向け「GO」の利用がビジネスパーソンの間で一気に広がった理由の一つに違いない。

「『GO』利用者の方、とりわけ意思決定層の方がメディアなどで『GO BUSINESS』の存在を知り、それがきっかけでお問い合わせを頂くケースは多いですね。初期費用や月額固定費が一切かからない(※2)ことから、“試しに使ってみよう”と導入いただいています」

ただ、実際に利用を始めると、多くの企業にとって『GO BUSINESS』は必須のツールとなる。なぜならそれが、業務でのタクシー利用におけるもう一つの課題、“経費精算の手間”の軽減に抜群の効果を発揮するからだ。

「当初は半信半疑だったお客さまから、『思っていた以上に助かる』『経費精算の工数が8割削減された』などの声を頂いています。領収書を添付して立て替えた料金を申請し、それをマネジャーや経理部門が確認し、精算処理をする。これまでそうした作業が当たり前になっていたため、サービスを導入して初めて大きな負担がかかっていたことに気付かされたというお客さまも少なくありません」

利用企業は基本的にGOから毎月発行される請求書に基づいてタクシー料金を後払い決済している。そのため、立て替え払いや領収書の管理は不要。日常的にタクシーを使う企業なら、相当な業務効率化となるだろう。また、後払いであれば来客などの送迎用にタクシーを手配する際も便利。「GO BUSINESS」は、混雑時でも追加料金なしで優先的にタクシーを手配する仕組みになっているというからこれもありがたい。

※1 data.ai調べ。タクシー配車関連アプリにおける、日本国内ダウンロード数(App Store/Google Play合算値)。調査期間:2020年10月1日~2023年6月30日。
※2 タクシー利用実績に応じたサービス利用料がかかります。

スマホアプリの画面例。到着時間や料金の目安も一目で確認できる。混雑時でも空き車両が見つかりしだい、追加料金なしで優先的にタクシーを呼べるのも法人契約のメリットの一つだ。

インボイス制度対応など多様な法人向け機能を搭載

加えて大きいのが、タクシーの利用日時や乗降車地、料金を管理画面でいつでも確認できる点だ。これが、いわば性善説に基づいた従来のタクシー利用の在り方を変える契機になる。

「利用実績は改ざんできないデジタルデータとしてシステム内に記録されます。そのため、タクシーの不正利用や利用報告のミスの予防につながります。さらに、乗車中にタクシーの利用目的などをメモできる機能もあるため、それぞれの組織のルールにのっとった形でのタクシー利用を管理できる。ガバナンスの強化が叫ばれる今、この仕組みを評価されるお客さまも多く見られます」

その他にも、部門やプロジェクトごとに経費を管理できるよう請求先を分ける機能、タクシー利用実績データをダウンロードできる機能など、さまざまな仕組みを搭載。法人向けならではのサービス設計で、導入企業のニーズにきめ細かく応えている。

「サービスの内容、機能は、お客さまのニーズを基に継続的にアップデートしており、インボイス制度への対応もその一つです。制度施行後は、クレジットカードの明細では税額控除が受けられない可能性があるなど注意が必要ですが、『GO BUSINESS』なら安心。当社が発行する請求書に従って経理処理していただければ問題ありません」

タクシーに乗る人、経費処理をする人、そして経営者、全てにメリットを提供する「GO BUSINESS」。その今後について、最後、森川氏は次のように話してくれた。

「このサービスを通じて、お客さまを煩雑な業務から解放し、コア業務に集中できる環境をつくることが私たちの使命です。その実現のため、これからもユーザーのご要望に耳を傾け、サービス内容をいっそう進化させていきたい。きっとどんな組織にも、タクシー利用にまつわる潜在的なストレスや負担があるはずです。ぜひ、『GO BUSINESS』を通じてそれに気付いていただき、さらに『こんなことができればもっと便利』といった声をお寄せください。それが、当社が事業を推進する大きな力になります」

導入企業からの声

株式会社タイミー

【導入前の課題】
●タクシーの経費精算は確認項目が多く、業務の負担に
●月に5万円前後も経費を立て替えている社員も

【導入効果】
現場からはプライベートで使っていたものを、ビジネスでも使え、立て替えもなくなりうれしいとの声が上がっています。経理としても、履歴を一括で確認できるのがうれしいです。また管理者側も、「領収書を集めるのがしんどい」「保管が手間」といった悩みが解消されただけでなく、CSVデータを抽出することにより、出発地・目的地の住所などを確認できるため、工数削減を実現しています。インボイス制度に備えられたことも副次的な効果です。


株式会社LEOC

【導入前の課題】
●業務中の交通事故リスクを下げたい
●社用車からタクシーへの切り替えで、タクシー精算処理にかかる時間がアップ

【導入効果】
私たちは全国2800カ所以上の施設に食事を提供するサービス展開をしており、繁忙期は本部だけでも1200件程度、精算対象となるタクシー利用があります。その処理時間が大きな課題でしたが、「GO BUSINESS」の導入により、大幅に短縮されました。社用車からタクシーへの切り替えで、当初の目的であった事故率の抑制も進んでいます。関連する対応業務もカットでき、社用車維持コストも下げられ、相乗効果を実感しています。