「他者のために」が
拡大への転機となる

そのため、設立当初は企業規模の拡大にも積極的ではありませんでした。しかし、「この会社でずっとやっていきたい」と、当社を自らの働き場所と考える人たちも増えてきた。また地方の大学などから当社のインターンシップに参加するために上京してくる学生もいる──。

あるとき、仲間が言いました。「全国展開しましょう。そうすれば事業基盤を強化することもできる。インターンシップだって日本各地で提供できるじゃないですか」。それにもう1つ、事業拡大へと舵を切った理由があります。巣立っていった社員たちの事業がうまくいかず、撤退するケースがあることも耳にしていたのです。

そこで、GS(グローバルステージ)グループとして相互に連携することで、よりリスクの少ない経営ができるのではないか。メンバーのために、もっと大きな企業体を目指そうと思うようになりました。「他者のために」という気持ちが、経営者として新たにステップアップする力となったのです。

当社は本当に変わった会社です。「将来は社長を目指す」と当社の扉を叩く者もいれば、サッカークラブのオーナーや映画監督、小説家志望の者もいる。私たちの会社は、そんな彼、彼女らに夢を叶えるために必要な「きっかけとチャンス」を無償で提供しています。夢をつかむための考え方や行動、目標設定、人間力の磨き方、さらに数値管理など、多彩なビジネススキルを仕事を通じて学ぶことができるのです。

これらの能力は必ずしも事業経営だけでなく、どんな環境や場面でも役立つものだと考えています。だからこそ、夢や目標をもった人が集まってくる。明確に夢が定まっていなかった人も、いつの間にかでっかい目標をもつ人間に変わります。当社に在籍するのはモチベーションの高い人やポテンシャルに満ちた人ばかり。だから自然とみんなが前向きになっていく。この“人財”こそが当社の強さの秘密であり、営業代行をはじめとする業務のクオリティの高さにもつながっています。

ニーズと向き合い
新たなカタチを創出

グローバルステージでは、新規クライアント獲得のための営業活動をほとんど行いません。それでも毎月100を超える案件の依頼が寄せられるのは、多くのお客様が仕事の質を評価してくださり、それが他社の紹介につながるからです。

依頼主は大手広告代理店やシステム開発企業、ウェブ制作会社やネット通販サイトなど、時代と向き合った事業分野が少なくありません。いわば“ブームの仕掛け人”として、新規ビジネスの最前線で、新たな価値をつくり出すお手伝いをしています。まさにこうした環境が「教育の場」としての機能を高めているのです。「メンバー研修制度」や「事業家育成プログラム」といった当社の教育研修システムで鍛えられた数多くの“卒業生たち”が、いま代表取締役、事業主、飲食店経営、NPO代表・理事などとして大活躍しています。

現在、グループ会社は15社。新たに「100社100色プロジェクト」を掲げ、メンバーの独立支援をサポートするとともに、全国で拠点展開を進めています。多様な個性に彩られた会社が集うグループ。業種業態はさまざまであっても、そこには「きっかけとチャンス」が溢れている。GSグループでは、いまの日本の教育に欠けている「夢や目標がもてる教育」「自己実現のための教育」を提供します。できれば5年以内に、グループ100社体制を成し遂げたい。まずはニッポンを元気に。そして、その後は世界へ。社名のとおりグローバルステージへと踏み出していきたいと考えています。