「一口目からうまい」だからマスターズドリームに決めました
伝統技術を重んじて挑戦、最高のレベルを徹底的に追求
土方邦裕さんが代表取締役社長を務める愛知ドビーは、2010年に鋳物ほうろう鍋「バーミキュラ」を発売し、その品質の高さから圧倒的な支持を得る鋳造メーカーだ。開発にかけた年数は3年余り。「自分たちが、世界最高の製品だと思えるまでは発売しない」を哲学に、徹底的に試作を繰り返した。その挑戦の背景にあった思いを、土方さんはこう語る。
「私たちはものづくり企業なので、お客さまとの初めのタッチポイントは商品です。だからこそ、最初から最高のものを届けなければいけない。先代である父が昔からよく口にしていたのが『ものは喋らないけど、作ったもの一つ見れば、必ずお客さまに誠意が伝わる。うそのないものづくりをしなさい』でした。今でもこの言葉を胸に刻んでいます」
それだけに、「はっこく」の店主・佐藤博之さんから「店でバーミキュラ ライスポットを使いたいけれど、どうしてもシャリをうまく炊けない」と連絡を受けた時の衝撃は大きかった。やりとりを重ねたが解決しない。誰でも簡単に、おいしく調理できる完璧な状態で製品を世に出したはずなのに……。土方さんはすぐに「はっこく」を訪ねた。すると、うまく炊けない原因が、通常より大幅に少ない水で炊飯しているからだと分かった。炊飯後に赤酢と混ぜ合わせるため、硬めに炊くという。これを契機に佐藤さんにヒアリングを行い、業務用の特注品として「鮨モード」も開発。今では佐藤さんも「火入れを見事に再現し、電気でここまでおいしく米を炊けるのはすごい」と太鼓判を押す。
土方さんの妥協を許さない姿勢と通じるのがマスターズドリームだ。うまさだけを求め、伝統的な製法・革新的な技術、素材など長きにわたり開発を重ねたビールである。
2人はお互いの経営哲学の中に似たものを感じるようになった。その一つが、挑戦する姿勢だ。「はっこく」が店を構えるのは、東京の一等地・銀座。「鮨屋である以上は、銀座にお店を出すというのが若い時からの夢でした」と語る佐藤さんは、18年の開店以来、コースにつまみを一切含まず、握りのみ25貫を提供する独自のスタイルで注目を集めてきた。そして、コースの初めに出すのが名刺代わりの“突先”だ。1本のマグロからわずかしか取れない頭の付け根部分で、これを赤酢のシャリと共に有明産の海苔で巻いたものである。
「突先はよく動く場所で筋が多いけど、うまみや香りが凝縮された部分でもあります。マグロを極めたいと思い、20年近くお鮨を握り続けてきた自分にとって、突先は表現したいことが全て詰まっている部位。だからこそ最初に出したい」という佐藤さんの言葉に、土方さんもうなずく。
「最初においしいものが出てくれば、その後への期待感も増しますしね」
今では「はっこく」の常連客となった土方さんが、この店で最初に飲むのがマスターズドリームだ。
「佐藤さんのスペシャリテともいえる突先には合わせたくなるんですよ」と、土方さん。突先がマスターズドリームに合う理由を、佐藤さんはこう説明する。
「うまみと苦味のバランスがとれていて、自分が出す赤酢のコクがきいた個性の強いシャリと調和すると思い、このビールを選びました」
“心が震えるほどにうまいビールをつくる”という、醸造家の夢と情熱と信念の結晶として生まれたこの一杯。「最初から最高のものを」を哲学とする経営者と鮨職人が共に手にするのは、必然のことだったのかもしれない。
うまさを追い求めて実現した醸造家の夢。名店が選んだビール、マスターズドリーム
醸造家が「心が震えるほどうまいビールを」という情熱の下、素材や製法を徹底的に追究し、“多重奏で、濃密”な味わいを実現。名店といわれる数々の飲食店でも好評を博しているマスターズドリームは、醸造家の夢のビール。名店が選んだビールを家庭でも楽しんでいただきたいという思いから3月28日より、缶で新発売。
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