世の中のあらゆるSDGsの発信拠点『ITOCHU SDGs STUDIO』を開設
世の中のあらゆるSDGsの発信拠点『ITOCHU SDGs STUDIO』を開設
世界60カ国超に拠点を持ち、繊維、機械、金属、エネルギー、化学品、食料、住生活、情報、金融など幅広いビジネスを展開する伊藤忠商事。地球の美しさ、素晴らしさを後世に伝えるべく、「環境フォト・コンテスト」の募集テーマを「地球のめぐみ」に設定している。コンテストの印象や、同社の活動について聞いた。

「写真を通じてエコロジーを考える」趣旨に賛同

──「環境フォト・コンテスト」には、初期からご参加いただいていますね。

国内外で幅広い分野の商品・サービスを扱う当グループは、早期から地球環境問題を経営の最重要課題の一つに位置付け、その取り組みに力を注いできました。1990年には業界でいち早く地球環境室を創設し、1997年に商社として初めてISO14001に基づく環境マネジメントシステムを導入。「写真を通じてエコロジーを考える」という趣旨に賛同し、「環境フォト・コンテスト」には第2回から参加しています。息の長い企画となっていることを、とてもうれしく思います。

──「地球のめぐみ」を募集テーマとした狙いを教えてください。

伊藤忠商事グループの理念は、創業者の経営哲学である「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」の精神。本業によって社会課題の解決に取り組みながら、持続可能な社会の実現に貢献することを責務と考えています。地球は、生命活動のエネルギー源となる太陽の光、豊かな雨、そしてさまざまな動植物など、無数の「めぐみ」を私たち人間にもたらしてくれます。その姿を通じて「地球の美しさや素晴らしさを後世に伝えたい」という思いを、このテーマで表現しました。

──「環境フォト・コンテスト2021」の応募作品はいかがでしたか。

応募者の方からは毎年、自然界の美しい現象、日本の原風景など、多様な力作を寄せていただいています。いつも、さまざまな「めぐみ」に出会えることを楽しみながら審査しています。

優秀賞「たくましく生きる」は、ミサゴが大きな魚を捕らえる瞬間を、ダイナミックに切り取った一枚でした。跳ね上がる水しぶきや、大きく広げられた翼の羽一枚一枚といった細部までを見事に描き出した作品で、「生きる」営みの臨場感がひしひしと伝わってきます。生きるということは、命をいただくということであり、私たちすべての生物が、この地球の「めぐみ」「命」をいただいている。そんなことに改めて気づかされました。また、佳作の「水の都」「春のひじき漁」からは、自然への感謝が伝わってきます。いずれも、まさに地球の「めぐみ」の尊さを心に刻んでくれる力作だと感じています。

2021年優秀賞「たくましく生きる」菅 初雄さん
2021年佳作「水の都」加藤利光さん
2021年佳作「春のひじき漁」大山浩樹さん

数値目標を定め、脱炭素化へ具体的な取り組みを推進

──貴社の環境に関する取り組みをお聞かせください。

当社では「サステナビリティ推進基本方針」のもと、環境保全型ビジネスを推進する「攻め」と、環境リスクの未然防止を行う「守り」の両面から、多面的な施策を推進しています。2021年5月に公表した中期経営計画では、基本方針の一つとして「SDGsへの貢献・取組強化」を設定。業界に先駆けて脱炭素社会の実現を目指すべく、温室効果ガスの排出量削減とオフセットに関する中長期目標を公表しました。2040年までに温室効果ガスの排出量を75%削減しながら、排出残存分を削減貢献ビジネスの拡大で相殺し、「オフセットゼロ」を目指していきます。

中期経営計画では、この目標を達成するために三つの主要施策を設定しました。一点目の「脱炭素社会を見据えた事業拡大」では一般炭権益からの完全撤退を目指しながら、再生可能エネルギー発電の開発、その普及に役立つAI蓄電池による分散型電源プラットフォーム構築、水素やアンモニアといった次世代燃料バリューチェーン構築を進めます。二点目の「循環型ビジネスの主導的展開」では、プラスチックリサイクル事業の推進や水・廃棄物処理ビジネスの事業拡大、三点目の「バリューチェーン強靭化による持続的成長」では、サプライチェーンにおけるトレーサビリティの向上やさらなる最適化などに取り組んでいきます。

──「環境フォト・コンテスト」をどのような機会として捉えていますか。

伊藤忠商事グループでは、事業のあらゆる取り組みを通じて、地球と人類の未来に寄与していける企業であり続けたいと考えています。写真を通じて環境を考える「環境フォト・コンテスト」の取り組みは、まさにその一助となるものだというのが、20年を超える参加を通じての思いです。

総合商社は、消費者と直接やり取りをする機会は限られています。本コンテストを通じて私たちの姿勢などを知っていただく良い機会にもなっていると感じます。作品を寄せてくださる方の年代も幅広く、毎年応募をしてくださる方も少なくありません。そんな「環境フォト・コンテスト」の活動が、今後もより大きなムーブメントとして広がっていけばと思います。