③自己顕示欲のやや大きい人

「自己顕示欲のやや大きい人」は、行動力はそれほどありませんが、自分が起こしたアクションに対しては強い同意や反響を求めます。

行動力があまり高くないので、直接的に誰かに自分の意見を言ったり、自分の考えを押し付けようとまではしません。そこで都合が良いのがSNSやネットニュースのコメント欄です。SNSで持論を展開したり、ネットニュースのコメント欄に正論を書いて溜飲を下げます。

スマホでコメントを入力する女性の手元
写真=iStock.com/oatawa
※写真はイメージです

ネット上では議論が白熱というよりも、ただお互いに罵り合っているだけの人達がいますが、そうした人達はまさに自己顕示欲を満たそうと、相手を攻撃し、自分の方が正しいことを証明するために腐心するのです。

ネットの中の世界と言えど、現実の世界とつながっています。

ネットだから、匿名だからといって名誉毀損きそんをしたり、相手を追い詰めるなどしている人達が以前よりも摘発されるようになっています。ネットの中で自己顕示欲を満たそうとしても、仮に満たせたとしても、それは仮初かりそめのものでしかありません。一時的な満足にしかならないため、次なる満足を求めてさらにエスカレートさせていくでしょう。満たされることのない自己顕示欲を満たそうと、底なし沼にはまっていくかのようです。本人は華麗に泳いでいるつもりかもしれませんが、周りからは必死に手足を動かしながら、もがき溺れ、そして少しずつ沈んでいっているように見えます。

④自己顕示欲の大きい人

「自己顕示欲の大きい人」は行動力があり、またその行動に対する反応、自分の思い通りの反応を強く求める人です。言わずもがなですが、このタイプの人は老害になります。

自分がやってきたこと、これまでの成功体験、考え方、価値観等々を人に押し付けます。行動力があるので相手に直接的に言いますし、同意を求め、言いなりになるよう強要します。

結果、事が上手くいかなければ、それは相手が悪いと考えます。自分が正しいことを教えたのに上手く行かないのは相手の努力が足りない、やり方が悪いと思うのです。これだけ時代の変化が速いと言われているにも関わらず、自分の成功体験に執着し、それがいつまでも通用すると考えています。

なぜそんな風に考えるかと言えば、人の話に耳を傾けることができず、独りよがりに考える癖がついてしまっているからです。自分の頭で考えることの大切さは言われますし、それは本当に大事です。ただ、周りが見えなくなるような考え方になってしまうのであれば、老害と呼ばれないためにも警戒が必要です。

安藤 俊介(あんどう・しゅんすけ)
日本アンガーマネジメント協会代表理事

アンガーマネジメントコンサルタント。怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニング「アンガーマネジメント」の日本の第一人者。ナショナルアンガーマネジメント協会では15名しか選ばれていない最高ランクのトレーニングプロフェッショナルにアジア人としてただ一人選ばれている。主な著書に『アンガーマネジメント入門』(朝日新聞出版)、『あなたのまわりの怒っている人図鑑』(飛鳥新社)、『私は正しい その正義感が怒りにつながる』(産業編集センター)等がある。著作はアメリカ、中国、台湾、韓国、タイ、ベトナムでも翻訳され累計65万部を超える。