イタリア本社以外では世界初のパーソナライズ専用スタジオ
10月下旬、東京・六本木にランボルギーニの日本での新拠点「THE LOUNGE TOKYO」がオープンした。アメリカ・ニューヨークに次ぐ世界2拠点目となるラウンジで、ランボルギーニの世界観を発信するとともにさまざまな体験を提供する場と位置付ける。
このラウンジの特筆すべき点は、まずはランボルギーニ車を自分仕様にパーソナライズできる「アド・ペルソナム」が受けられることだ。これまではイタリアのサンタアガタ・ボロネーゼの本社を訪れるか、もしくはオンラインでオーダーするしかなかったが、それがこのラウンジの地下1階にある専用スタジオで行えるようになった。素材や色、デザインを実際に確認しながらオーダーできるのはカスタマーにとって大きなメリットだ。
ランボルギーニのパーソナライズは、その充実ぶりで他と一線を画する。カラーや素材を豊富に取りそろえるのは当然のこと、例えば素材一つとってみても、職人と共同開発したセミアニリンレザーや、カーボンファイバー製のフォージドコンポジッドといった先端素材まで選択肢は幅広い。さらにロゴやイニシャルの刺繍にも対応するほか、顧客が求めるカラーの再現まで行う。
車の世界に限らず、時計・宝飾品などの消費財やホテルなどのサービス業においても、ラグジュアリーを突き詰めればパーソナライズへと至る。自分だけの仕様・サービス、世界に一つだけというユニークな価値を超える贅はない。それに徹底的に取り組んできたのがランボルギーニである。アウトモビリ・ランボルギーニによれば、新車購入者のうち世界全体で半数以上、日本市場に限っていえば80%以上がアド・ペルソナムを利用しているという。
仕事の節目、大切な記念日をランボルギーニとともに
そしてこのラウンジのもう一つの特徴が、2・3階に設けられた幅広い目的での使用が可能なスペースである。2階には低座のソファが置かれ、ランボルギーニの世界観に浸れる空間や、音と振動と映像でカーレースを再現するVRマシンといった非日常の体験が用意されている。一方の3階にはイタリア製のキッチンが設置され、シェフを呼んでのダイニングなども可能。テラススペースも併設されている。
自宅でもなく、ホテルやレストランでもない“セミプライベート”な空間は、六本木という華やかで高級感のあるエリアでありながら、かしこまることなくくつろげる場所になりそうだ。例えば、ビジネスではミーティングやイベントはもちろん、大きなプロジェクトのクロージング・パーティーの会場にしてもいい。
また、プライベートでは家族の記念日やお祝い事の会場として利用するほか、自身の趣味の個展や発表会などという使い方も可能。オン・オフ問わず、ランボルギーニ・オーナー自身のライフスタイルに合わせてアレンジできる空間になっている。別格のスポーツカーを提供するのみならず、ランボルギーニの世界観で満たされた特別な空間、そしてそこで過ごす時間という無二の体験を提供する。
レースの高揚感が町中で味わえる「ウラカン STO」デビュー
日本での新拠点となるこの「THE LOUNGE TOKYO」で、去る11月にランボルギーニの最新のスポーツカー、「ウラカン STO(スーパートロフェオ・オモロガータ)」が発表された。
ウラカン STOは、端的に言えば、ランボルギーニのレーシングモデルの技術やノウハウを公道仕様に落とし込んだスーパースポーツカーで、ランボルギーニが誇る2つのスポーツカーの伝統を受け継ぐモデルとなる。一つがランボルギーニ・スクアドラ・コルセのワンメイクシリーズを競う「ウラカン スーパー トロフェオ EVO」で、もう一つがデイトナ24時間レース3連覇、セブリング12時間レースで2連覇の「ウラカン GT3 EVO」である。これらのレーシングモデルの開発で得たダウンフォースやドラッグの最適化、クーリングなどのテクニックが生かされている。
ウラカン STOは最高出力640hp(470kW)、最大トルク565Nm/6500rpmの自然吸気V10エンジンを搭載する後輪駆動となる。0-100km/h加速3.0秒、0-200km/h加速9.0秒という爽快な加速で最高時速310km/hを実現。また、100-0km/h制動は30.0m、200-0km/h制動は110.0mとなる。
ランボルギーニが培ってきたレーシングカーのエンジニアリングに加え、優れた空力効率、カーボンファイバーなど軽量素材の広範な使用、自在なステアリングと優れたブレーキ性能によって、ロード走行においてもサーキットで走行しているような高揚感が得られるという。“これぞランボルギーニ!”という特別感が町中で味わえるモデルだ。