「英語研修の成果が上がらない」と多くの人事・教育担当者が嘆く。その理由は、最後までやりきれないからだ。それを解決してくれる、学習の完了率90%以上、TOEICスコアも大幅に向上させるWizWe社の「スマートハビット」が話題を呼んでいる。


メンター(伴走者)のサポートを低価格で提供

株式会社WizWe
代表取締役社長
森谷幸平

スマートハビット(Smart Habit)の最大の特色は、英語学習を習慣化させる支援プログラムであることだ。これを提供するWizWeの代表取締役社長、森谷幸平氏は言う。

「世の中には優れた語学プログラムがたくさんあり、それをやりきれば、ほとんどの方は目的にほぼ見合う語学力を獲得できます。ところが実際は、プログラムを完了できる方がとても少ないのです」

一般的な英語教材の完了率は20%程度といわれている。学習が習慣化できれば継続するのに苦はないが、そうなるまでが実に大きな壁なのだ。同社がこのプログラムを開発した背景はそこにある。

なぜ、学習者はつまずくのか。同社は1万人の英語学習者の行動傾向を収集したビッグデータから、どのタイミングで、どのようなフォローをすれば学習を継続できるかを解析。個別にメンターがつき、学習の進捗に合わせてメールや電話でアドバイスし、プログラムの終了まで伴走する体制を組み入れた。この仕組みが、スマートハビットの根幹をなしている。

「すでにある日常生活に、新しい習慣を加えるには相当な努力が必要で、学習者一人の力では困難です。伴走役を人事・教育担当者が務めている企業もありますが、それでは担当者の業務負荷が大きすぎます」

スマートハビットには、そうした人事・教育担当者の負担がきわめて少ないという大きな利点がある。

また、長時間学習より、短時間の積み上げ学習のほうが効果的であるなど、最近の教育科学の知見も多くプログラムに反映されている。実際に「学習時間は1日1時間ほどで十分に成果が現れる」という。

同社は2015年より実証実験を続け、昨年12月にスマートハビット事業を開始した。その成果が、学習プログラムの完了率90%以上、TOEICスコアの平均190点以上アップも。特に英語力の底上げが必要な大手メーカー企業の導入例でより大きな効果を発揮している。2019年の統計データでは製造業企業において90.9%の人が、毎日1時間の英語学習を続けることができたという。

場所や人数に制約のないオンラインだから、研修コストも抑えられる。費用は、eラーニングなどの学習コンテンツに、完了を実現させるメンターサポートなどすべて込みで一人当たり5万円台から。受講者が300人など多くなれば、一人当たり2万円台での活用が可能になる。現在、1人のメンターが250人の学習者を完了に導くことができ、それが低コストを実現する力になっているのだ。それも、多くの大企業がスマートハビットに注目する大きな理由となっているのだ。