何年も必死に勉強して、どうして英語が身に付かないのか──。そんな根本的な疑問に立ち返り、短期間・適正価格で英語を体得できるトレーニングを提供しているのが、English for Everyoneである。2018年春の開校以降、すでに数百人の受講生が通い、2019年1月には早くも四谷に第2スタジオがオープンする。代表の是枝秀治氏は、日本語・英語・スペイン語を操るトライリンガル。「ネイティブのスキルを習得すれば、英語は誰でも話せます」と語る。
従来の勉強法から脱却して、ネイティブが使う英語スキルをそのまま移植していきます。
是枝秀治(これえだ・しゅうじ)
English for Everyone
代表取締役社長 兼 CEO

2000年に三井物産入社。ベインアンドカンパニー、消費財企業の海外事業担当役員などを経て、2018年春から現職。日本語、英語・スペイン語のトライリンガル。マサチューセッツ工科大学MBA、TOEIC 990点。

もはや、グローバル化はビジネスの前提条件だ。海外進出していない企業であっても、これからは外国人が上司やチームメンバーとなる機会は増えていくだろう。その変化に適応できるだけの英語力を日本のビジネスパーソンは身に付けられているだろうか。

English for Everyoneを立ち上げた是枝氏はこう話す。

「皆さん子どもの英語教育には熱心ですが、大人の英語習得となるとトーンダウンして、諦めてしまっている人が多いと思います。その根っこには『幼いころに英語に触れなかったので、話せるようにはならない』という思い込みがあるからでしょう。それでは海外で戦う前に負けています」

是枝氏は起業前まで中小企業の海外進出に携わり、そこで「英語ができないがゆえに交渉で競り負ける」競合の様子を多く見てきた。

「海外に来る日本企業は、通訳を連れての団体行動が多かったです。しかし重要な局面では、必ず生の言葉が必要になります。言葉の選び方や間合い、声の強弱などが持つ『空気感』まで感じ取っていくことが、信頼関係の構築には不可欠。通訳を介した話し合いや、意思疎通が難しいカタカナ英語では、どうしても対等で胸襟を開いた関係まではつくれません」

日本企業のグローバル化を牽引する世代が英語を身に付けるためのトレーニングを提供するのがEnglish for Everyoneだ。

18年間がんばっても 英語を習得できず

「学生時代にきちんと英語を勉強していなくて英語力に自信がない方も、年配の方でも、ネイティブのスキルをインストールする方法に切り替えれば、誰でも英語は使えるようになります」

是枝氏はこう言い切る。背景には、自身の体験がある。是枝氏は社会人になってから18年間、英語をものにしようと対面やオンラインなどあらゆる学校に通い、学習教材にも打ち込んだ。数百万円を投じて取り組んだ結果、TOEICで満点の990点を取得し、GMATのスコアはネイティブより高水準に達した。ところが、その英語は現地では通じなかった。「ネイティブ同士のナチュラルスピードの会話についていけませんでした。話しても聞き返されることが多い。今までやっていた英語は何だったのかと、愕然としました」

その経験が、英語習得の方法をゼロから考え直す出発点になった。「そもそも英語と日本語は言語的に大きく異なります。ですので、日本語を母国語にする私たちには英語は難しい。にもかかわらず、いまだ巷では、英語をたくさん話して、聞いて、シャドーイングをして、『たくさん練習していれば、そのうち上手くなる』的な大味な学習方法が主流です。しかし、このアプローチではよほど感性が高くない限り伸びません。18年かけた私がよい例ですし、実際に私たちの周りで上手くなっている人が見当たりません。そろそろこの考えから脱却する必要があります。もっと直接的に、ネイティブの英語スキルをそのまま自分にインストールする必要があるのです。漫然と話したり、聞いたり、マネたりしてるうちに、勝手に上手くなるの待つのではなく、ピンポイントに必要なスキルを訓練するのです。その結果、ネイティブと同じ方法で英語を扱えるようになるので、必然的に、話すのも、聞くのも、作るのも非常に楽になります」

ネイティブのスキルを最短距離で体得する

是枝氏の考える「習得が必要なネイティブの英語スキル」は、ネイティブの口の動かし方や喉の使い方といった発声の方法から、文章で伝達する際のリズム、頭の中での情報の整理の仕方にまで至る。

「具体的に習得が必要なネイティブのスキルは、『音』『リズム』『英語思考』の三つです。いずれも日本語にはないもので、これらがないと英語を使えません。感覚やセンスに依拠せず、誰でもできるような極めて論理的な訓練方法で、これらを吸収していきます」

English for Everyoneには、英語ネイティブで日本語も話せるバイリンガルの講師が多数在籍。受講生は週1回のマンツーマンでの対面レッスンに加えて、オンラインレッスンで、毎日、徹底的にネイティブの英語スキルを身体に浸透させていく。海外や遠隔地の人はSkypeレッスンも可能だ。

「まず英語を構造的に理解できますので、苦手意識がなくなります。そして個人差はありますが、1カ月もしないうちに、ネイティブと同じ音とリズムを扱い、英語を自分の頭で考えられ始めます。5、6カ月もすれば、ネイティブに近い英語でスピーチまでできるようにもなります。『たくさん聞いて、話して、マネるうちに自然と上手くなるのを待つ』のではなく、合理的に抽出したネイティブのスキルを、集中的に訓練する方法なので結果が出る。地道な訓練で定着したスキルは、一生消えることはありません」

受講料は月額5万2000円(税別)で入会金などの初期費用は不要。始めやすく続けやすい価格設定も好評で、浜松町スタジオはほぼ満員の状況。受講生の中心は30~40歳代のビジネスパーソン。海外赴任の辞令や外国人の上司・部下の着任などさまざまなきっかけから「今度こそ英語を話せるようになりたい」という思いを持った人たちが集まっている。来年1月には四谷スタジオを新設して受け入れを増やす。

「『自分には英語はできない』という諦めは本当にもったいないです。ネイティブのスキルを習得すれば、誰でも、いつからでも英語は使えるようになりますから」

[NEWS]四谷スタジオが1月オープン!

English for Everyoneの新たなスタジオが2019年1月から四谷にオープン、浜松町と四谷の2スタジオ体制となり、対面でのレッスンがより便利に。ウェブサイトからは無料体験レッスンが予約可能。「ネイティブのスキルをインストールする」新しいアプローチで英語をやり直してみたい人はぜひチャレンジしてみては。