住み継いできた愛着のある土地を守り、次世代に渡したい。その思いを実現するためには――。

土地のポテンシャルを高め、最大限に生かすために、自宅または収益を得られる用途部分を併用にした3・4階建ての建物が注目されている。

特に都市部の希少な土地の場合、土地をより有効に活用できる柔軟な設計対応力と、資産価値が担保される耐久性の高い構造がポイントとなる。

居住環境のよい上層に吹き抜け空間を設けた例。大開口とフルフラットバルコニーで開放感たっぷり。

新構法でさらに強くさらにワイドに

積水ハウスの3・4階建て住宅は、1997年に同社が開発した重量鉄骨梁勝ちラーメン構造「β(ベータ)システム構法」がベースとなっている。この構法の最大の特徴は、上下階を貫く通し柱が必要ない点にある。コーナーに柱をつくる必要がないので、建物のコーナーにサッシを設けることができる。柱や窓の位置が自由に変えられるので、設計の自由度が高くなり、建物の用途がぐんと広がる。

写真のような3・4階建てならではの開放的な吹き抜け空間や、大開口からフルフラットバルコニーまで一体的につくることができるのが大きなポイントだ。

これは建物の内と外がスムーズにつながる積水ハウスならではの「スローリビング」の進化形といえるだろう。屋内にいながらにして自然の光や風が感じられる、のびやかで快適な住まいが実現する。

フレキシブルβシステム構法は、敷地の可能性を最大限に引き出すことができる。

設計の自由度を極め多様な用途や敷地に対応

さらに昨年11月には、従来のβシステム構法をさらに進化させた新構法「フレキシブルβシステム」が登場した。従来に比べ、柱の強度をさらに高め、梁も高強度に。これによって、さらに大きな窓、さらに大きな空間、さらに自由度の高い設計が実現した。

上/バルコニーがもうひとつのリビングに。
下/最大3台分のビルトインガレージも可能。

例えば最大9メートルの無柱の大空間や、最大5.5メートル×5.5メートルの吹き抜けなどが可能になり、これまでにない開放感あふれる空間をつくることができる。

フレキシブルβシステムは柱の位置が自由なので、間取りもそれぞれの階で自在に変えることができる。ライフスタイルの異なる多世帯住宅や、賃貸・店舗の併用など、あらゆるニーズにも柔軟に対応できる。柱のない9メートルの大スパンは、大空間の店舗や、3台並列駐車が可能な、ゆとりあるビルトインガレージも可能にした。

敷地への対応力も向上した。都市部の狭小地でも、最大限の間口と大きなスペースを持つ店舗やオフィスを併用した住宅が建てられる。交通利便性など、立地条件のメリットを最大限に生かした資産運用が可能になるだろう。

柱のない大空間は、将来、リノベーションやリフォームをするときにも選択肢を広げてくれる。また、設計時の自由度の高さは、家族構成や社会情勢など環境の変化への対応力の高さにつながり、ひいては資産価値の維持にもつながるだろう。

壁や柱のない大空間でも、耐震性や安全性は折り紙付きだ。フレキシブルβシステムは高さ60メートルの高層ビルと同じ耐震基準で設計されている。

積水ハウスは住宅のトップメーカーとして居住性・デザイン性に優れた提案力を誇るだけでなく、ホテルや高齢者住宅、病院などの実績もある。グループ会社を挙げてのさまざまな事業提案やサポート体制にも期待できる。資産運用のパートナーとして、一度相談してみてはいかがだろう。

従来比2.5倍の高強度の柱「WHコラム」の接合部。