本当に水の違いだけ!? 驚愕の利き昆布だし

今回のランチセミナーの目玉企画が、利き昆布だし。昆布を浸ける水による風味の違いを五感で体験しようというものだ。水は3種で、水道水、浄水、クリンスイ「出汁をおいしくするための水」のポット型浄水器を通した水道水。それぞれ1リットルを用意し、奥井海生堂の蔵囲利尻昆布30gを浸け、冷蔵庫で一晩水出しした。

3種の水で奥井海生堂の蔵囲利尻昆布を一晩かけて水出しした昆布だし。このアングルではわかりにくいが、近寄ると左の「出汁をおいしくするための水」は褐色がかっている。

まずはセミナー参加者の反応を紹介しよう。

※以下、クリンスイ「出汁をおいしくするための水」は、「クリンスイ」と略

「水が違うだけで、おいしさにここまで差が出るとは驚きです!」

「クリンスイの昆布だしは、とても香りがいい。昆布を水に浸けただけなんですか? もう、一品料理になってます」

「浄水の昆布だしも雑味がなくておいしいのですが、クリンスイと比べると水っぽい(笑)。コクが薄く感じます」

「クリンスイは、おだしに特化しているだけあって予想以上のおいしさ。次点は浄水よりも、むしろ水道水のほうが好みかな」

「違いが明確すぎます。水の名前を書いたシートからはずしてシャッフルされても、私、当てられます!(笑)」

和食のためのクリンスイ
昆布の老舗 奥井海生堂監修 出汁をおいしくするためのポット型浄水器《クリンスイ JP407-D》。クリンスイの優れた除去能力に加え、出汁のうま味を引き出す軟水をつくります。軟水化された水が出汁の旨味を引き出し、味わい深い出汁に仕上がります。

この「出汁をおいしくするための水」は、クリンスイが浄水能力+αをテーマに新たに展開している「和食のためのクリンスイ」シリーズの一つで、奥井さんの監修の下に誕生したポット型浄水器である。

「私どもが丹精込めた昆布の旨味を最大限に引き出したい。その想いから開発に参加しました。カートリッジにはクリンスイの高い浄水能力はそのまま、水道水を軟水化する工夫をしてあります」と奥井さん。昆布のなかでももっとも旨味が出にくい利尻昆布に照準を当てているので、昆布の種類は問わない。もちろん、鰹や煮干し、しいたけなどの旨味も十二分に引き出せる。

ところで、セミナーに先駆けて利き昆布だしをした田村さんも、旨味の違いに驚いた一人だ。「水だけを飲み比べてみたのですが、浄水との違いがあまりわからなかったんです。単なるおいしい水だなって(笑)。ところが、昆布を浸けたところ、水の違いは歴然に! うちのスタッフなど目を丸くしていました」。ちなみに、田村さんご自身の目も真ん丸でしたよ。

奥井さんのあふれんばかりの昆布愛から生まれたポット型浄水器。これがあれば、いつでも、どこでも、最高のだしが取れる、というわけだ。

だしのあるシンプルでおいしい暮らし

だしの旨味がしっかりしていると、料理の満足感は高い。味つけを薄くでき、食材の滋味を引き立てることができる。そう、おいしいだしがあると腕前アップ、ぐぐっと和食上手になれるのだ。

田村さんに、だしの取り方を教えていただこう。すると「ちょっと反省していることがあるんです」と田村さん。「一番だし、二番だしなどと言いすぎたなと。これはプロフェッショナルがやることで、家庭では一番も二番も要りません。また、鰹節をドバーと山盛りに入れるシーンを見たことがあると思うのですが、ウッとなりますよね。あんなに入れなきゃいけないんだって。全部忘れてください」とのこと。

ただ、守って欲しいことがあるという。「鍋に昆布と水を入れてすぐに火にかけるのは絶対にダメです。昆布や煮干しは水に浸けて、旨味が出やすくなるまでしっかり時間をかけることが大事です。なので、きれいなペットボトルなどに細く切った昆布を入れて冷蔵庫に常備しておくことをお薦めします。いつでもすぐ使えるし、だしが少量必要なときも便利でしょう」というアイデアには、参加者一同は感心するばかり。

奥井さんと田村さんのアドバイスをもとに、だしの取り方をまとめてみた。

おいしいだし
【材料】
水…1リットル 昆布…30g 鰹節…40~50g
【つくり方】
(1)昆布は、乾いた布などで表面の汚れなどをさっと拭き取る。
(2)清潔なボトルなどに水と昆布を入れ、冷蔵庫に一晩以上おく。
(3)鍋に昆布と水をあけ、火にかける。昆布の周りが泡立ってきたら昆布を取り出し、煮立ったら弱火にし、鰹節を入れて1~2分煮出す。ペーパータオルなどで漉す。