IT活用による業務改革が中小企業において加速している。主要な目的は、コスト削減や業務の効率化だ。月額料金で利用できる多様なサービスが登場する中で、導入企業が急増している「経費精算システム」がある──。

中小企業が注目する管理系業務の改革

主要先進7カ国の中で日本の労働生産性は20年連続で最下位(※)──。こうした事実も示すとおり、多くの日本企業にとって生産性のアップは必須の課題。業種を問わず、企業間の競争がますます激しくなる現在、業務プロセスを一つ一つ見直し、その効率化を図っていかなければ、勝ち残っていくのは難しい時代といえる。

そうした中、特に中小企業の間では、これまであまり手を付けてこなかった管理系業務の改革が注目を集めている。その一つが経費精算の業務だ。経費精算というと、所定の用紙に書き込んだり、エクセルのフォーマットに入力したり──。そんな企業が多いだろう。当たり前になっているため気付きにくいかもしれないが、電車の乗車区間や料金を一件一件確認するなど、手間のかかる作業だ。

また申請時の手間ばかりでなく、管理職であれば内容に間違いがないかをチェックするのにも時間を取られる。さらに、申請の処理をする経理担当も定期券の区間が差し引かれているかチェックしたり、会計ソフトに金額を再入力したりと非効率的な部分が非常に多い。もし、これら社員、管理職、経理担当の作業を効率化することで、それぞれが本来行うべき“コア業務”に集中できるようになれば、それは会社全体の成長につながるに違いない。

「ミスの防止」と「手間の削減」を両立

では、具体的にどうするか──。求められるのは適正かつ合理的な経費精算を実現する“仕組みづくり”にほかならない。煩雑な作業をシステム化することで、「ミスの防止」と「手間の削減」を両立する。こうした発想こそが、労働生産性を高めていくには重要だ。

ラクスの「楽楽精算」は、まさにそうした仕組みづくりを実現するクラウドサービスである。経費の申請、承認、精算すべてをIT化するもので、クラウド型経費精算システムとして導入社数国内ナンバーワンを誇っている。

「楽楽精算」の使い勝手をまず支えているのが、交通系ICカードの履歴読み取り機能だ。ICカードリーダーにカードをかざせば、利用履歴が取り込まれ、そのまま申請データとして活用できる。また乗換案内が内蔵されており、承認する上長などには申請内容が「早」「安」「楽」の最適な経路かどうか、アイコンで示されるというから便利である。もちろんクラウドサービスなので外出先での利用もOK。いつでも、どこでも使える環境をつくることで、社員や管理職の手間を軽減してくれるのだ。

一方、経理担当にとっては自動仕訳機能が大きな助けとなる。「楽楽精算」では、申請時に自動で勘定科目や税区分の仕訳がされるように設定が可能。さらに仕訳データは、会計ソフトに取り込むこともできるので、経費精算業務の効率が大幅にアップする。

※公益財団法人 日本生産性本部「日本の生産性の動向 2014年版」