「蔵」がつくる大空間。
採光、通風、遮音の効果も
「蔵」を設けることによって、一層多い住まいとなり、階の高さは通常よりも約0.5階分高くなる。この蔵の高さを利用して、おおらかな吹き抜けのリビングが実現できるのだ。
この吹き抜けの高い位置に窓を設ければ、密集地でも冬の日差しがたっぷりと採り入れられる。逆に、夏は煙突効果で熱気が排出され、エアコンなしでも風通しよく、快適に過ごせる。「蔵」があることで2階は隣家より0.5階高くなるため、窓の高さがずれ、いつも安心してカーテンを開け放っておける。隣家の屋根越しに青空へと抜ける眺望は、都会ではなかなか得がたい気持ちよさだ。
二世帯同居では、1階と2階の間に挟まれた「蔵」が遮音効果を発揮する。わんぱく盛りの子供たちが2階で走り回っても、騒音が階下まで響く心配が少なくてすむからだ。子世帯はのびのびと、親世帯は静かにくつろいで、多様な世代がお互いに気兼ねなく暮らせる。
リビングの半階上に子供部屋を設ければ、上下階でもコミュニケーションできる、楽しいスキップ空間に。自立心を養いながら家族の気配も感じられる、つかず離れずのほど良い関係がつくれる。
耐震性の高い構造と
十分な備蓄で災害対策
こうした中間階を設けることは、工法によっては構造に負担が掛かりかねないが、ミサワホームの木質パネル接着工法では、むしろプラスになる。「蔵」をつくることで増えた床が、地震のときに建物にかかる水平力に有効に働く。ミサワホームの建物は、構造計算や実物大実験によって高い耐震性が確認されている。大地震でも、構造体が損傷を受ける心配は極めて少ない。
万一の災害に見舞われた際、建物さえ無事ならば、なるべく長い期間、自宅で持ちこたえられるようにしたい。自助努力は私たち一人一人の義務でもある。ミサワホームの「蔵」なら、重くてかさばる水やレトルト食品も、十分に備蓄しておける。家の中に分散している収納棚にしまうのに比べて、家族の誰にも分かりやすい置き場所だ。
備蓄品を確保し、備蓄品を日常的に使用しながら入れ替えるとよい。家族の防災意識を呼び起こし、備蓄品をメンテナンスする。防災意識を確認し合う家族の年中行事にするとよさそうだ。