──北野さんご自身も、資産運用を実践されているとのことですが、具体的にはどのような形でしょうか。

【北野】賃貸収入を目的として複数の不動産を所有し、その他の金融商品を同時に運用しています。

金融商品については、近年そのバリエーションも増え、個人投資家も非常に取り組みやすくなっています。それぞれ特徴がありますし、想定されるリスクの大きさも異なりますから、できる範囲で分散投資を意識して、「これだ」と思ったものを始めるのがいいでしょう。逆算に基づく道筋が見えていれば、どこまでリスクを取れるかなども判断しやすいはずです。

一方、賃貸住宅経営の特徴は「自分で決められる要素が多い」こと。物件をどのように運営するか、基本的に決定権はオーナーにあります。例えば、どんなインテリアや住宅設備を選ぶか、どんなリフォームを行うか──。自分の工夫や努力で収益を上げられるのは賃貸住宅経営の魅力です。

──資産運用には、パートナーとなる事業者の存在も不可欠です。よいパートナーと出会うためのアドバイスがあれば、最後にお願いします。

【北野】経験や実績は、もちろんパートナー選びの大事な指標になるでしょう。ただ、パートナーという以上、相手からも自分が選ばれていることを忘れてはいけません。大切なのはお互いの信頼関係。自身の経験でいえば、トラブルが発生したときなどに協力して乗り越えられると、結束力は高まります。その意味では、厳しい状況に直面したときの対応はお互いにとってパートナーを見極めるポイントになるかもしれません。いずれにしろ、事業者から見て多くの中の一人にならないように、個人の側も関係構築に努めることが大事。そうすれば、資産運用が成功する可能性はきっと高まります。

これが「逆算で考える」ための
4つのステップ

●Step 1

「何を」実現したいかを書き出す
思いつくままに、「やりたい」と思ったこと、夢や目標をどんどん挙げていく。順番は気にしない。

●Step 2

「誰と」をはっきりさせる
例えば、家族やビジネスパートナーなど、「誰と」成し遂げるかをはっきりさせ、目標を共有。「自分」だけでもOK。

●Step 3

「いつ」を設定する
日常生活や日々の仕事で後回しになりがちな将来の夢や目標。期限を区切ることで、逆算できるようになる。

●Step 4

時系列に並べ直す
「何を」「誰と」「いつ」が明確になったら、それを時系列に整理。これによって、人生設計をよりリアルに把握できる。

『逆算で夢をかなえる人生とお金の法則』(北野琴奈)を参考に作成