今、富裕層が真に必要としているものは何か。徹底して顧客の視点に立ち、その思いを大事にする。そんな会員組織が来年3月に誕生する。三菱UFJ銀行が展開する「エムット Excellent Club(エクセレントクラブ)」だ。会員数75万人超、富裕層向け会員組織として国内最大規模になると予想される。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が「総力を結集する」というサービスとはどのようなものなのか――。三菱UFJ銀行の七條真輔氏、三菱UFJ信託銀行の千葉悦子氏、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の髙井純平氏に聞いた。
七條 真輔さん、千葉 悦子さん、髙井 純平さん
写真左から 髙井 純平(たかい・じゅんぺい)三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 執行役員 業務企画部長、七條 真輔(しちじょう・しんすけ)株式会社三菱UFJ銀行 執行役員 リテール・デジタル企画部 アフルエント戦略室長、千葉 悦子(ちば・えつこ)三菱UFJ信託銀行株式会社 執行役員 リテール企画推進部長

お客さまの努力の結晶である「預かり残高」を基軸に

――金融機関に対する今の富裕層のニーズをどう見ていますか。

【七條】金利のある世界に移行し、預金金利はお客さまの大きな関心事です。ただ、富裕層の方々が求めているのは単に利得性ばかりではありません。いかにプラスアルファの価値を提供できるか。今、ここが金融機関ごとの腕の見せどころと考えています。金利優遇やクオリティーの高い金融サービスに加え、特別な体験や日常の中での幅広い優遇などを提供していくのが「エムットエクセレントクラブ」です。

――提供するサービスの特徴を教えてください。

【七條】「預かり残高」を基軸としたサービスモデル(※)。これが大きな特徴になります。「預かり残高」はお客さまからの信頼の証しであるとともに、お客さまが積み重ねてこられた、いわば努力の結晶です。私たちはそれに敬意を表し、最大限お応えしたい。今回の会員限定のクレジットカードもそれを具現化したものの一つです。

――どのようなものですか。

【七條】これまでにはなかったまったく新しいクレジットカードです。特徴の一つは、入会金・年会費が無料のプラチナカードが持てること。複雑な条件なく、会員であれば永年無料というシンプルな設計です。もう一つは、「決済額や年会費に応じたポイント還元」のクレジットカードとは一線を画し、「預かり残高」に応じてポイント還元率がアップする仕組み。これは本邦金融機関で初めてで、特許も出願中です。三菱UFJ銀行に預けて良かったと実感できるカードです。

※「エムット Excellent Club」の本人会員の入会資格は、三菱UFJ銀行の預かり金融資産残高3,000万円以上または資産運用残高1,000万円以上の個人顧客。家族会員の入会資格は、本人会員の配偶者および3親等以内の個人顧客。

MUFGの専門家を自分専用の“顧問”に

――その他、特徴的なサービスはありますか。

【七條】三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の専門家による会員専用リモートアドバイザリーサービス「エムットエクセレントブレインズ」は、富裕層の方にまさしく従来にない価値を実感していただけるものと自負しています。MUFGの各分野を代表する金融の専門家に、無料で、いつでも、どこでもアクセス可能。お客さまが専門家のプロフィールなどを見て選ぶことができます。有人の領域で、お客さまが自由に業態を選べるスキームはMUFG初の取り組みです。

――どのような専門家が対応する予定ですか。

【髙井】三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、資産運用に精通した専門家がお客さまのご相談を承ります。金融商品の話をしていても、中長期の資産運用を考える中で別の資産への組み替えなどに話が派生することがありますが、個別の資産運用商品やサービスを提案するだけでなく、課題の本質に目を向け、柔軟に相談に乗れる経験豊かな専門家をそろえる予定です。お客さまの状況、事情は変化しますから、複数の機能やサービスを適切に組み合わせ、時々の課題解決を支えてまいります。

【千葉】三菱UFJ信託銀行は、財産管理や相続、不動産に精通した専門家がお客さまのご相談を承ります。確かな知見と実務経験をもとに、ご本人だけでなくご家族を含めた幅広い課題にお応えします。お客さま一人ひとりの状況やご事情を理解し、潜在的な課題に対しても解決に向けた選択肢をご提案します。

【七條】その他、大手税理士法人と提携しますので、税務のご相談も承ることができます。総合病院の専門医に直接アクセスできるような感覚をご提供します。お悩みや課題に応じて、MUFGの専門家をぜひ自分専用の“顧問”のような形でご活用いただきたいと思っています。

エムット Excellent Club

「期待」を超えることがプロとしての役割

――MUFGの強み、総力とはどのようなものでしょうか。

【髙井】銀行、信託、証券など、各分野で確かな競争力を持つグループ会社が緊密に連携し、その中で一人ひとりがプロとして「いかにお客さまの期待を超えるか」を考えています。グループ各社が強い機能を持つだけでなく、私たちは協働による相乗効果を意識して動いています。

【千葉】加えて「次回も相談したい、大切な方にも紹介したい」と実感いただけるよう、誠実に、各社の専門性を掛け合わせて価値を提供します。

【七條】今回リリースするのは三菱UFJ銀行の「エムットエクセレントクラブ」ですが、今後、入会資格もグループ預かり残高に変更し、MUFGの「エムットエクセレントクラブ」に発展させていく考えです。このように、グループ間でナレッジや情報の共有が進んでいるのもMUFGの強さの一つです。

――来年3月のサービス開始に向けた抱負をお願いします。

【髙井】何か困り事があったとき、「あのサービスに相談してみよう」とぱっと思い出していただける。そうした安心感をもたらす存在をめざしています。

【千葉】さらに世代を超えて引き継がれるサービスになればうれしく思います。お客さまが資産に込めた思いや願いにも寄り添うことで、信頼を積み重ねていくことを大事にしていきます。

【七條】MUFGの総力を結集して、まさに期待を超える付加価値を提供し、これからのお客さまの「憧れ」となる、また会員の皆さまの「誇り」となる。そうした会員組織をめざしていきますので、ご期待ください。