「『大変お詳しいですね』とお褒めの言葉をいただいたのですが、実は私の専門は平安時代ではなく江戸時代でして。そう申し上げたところ、『あっ、江戸時代でしたら「金々先生栄花夢(きんきんせんせいえいがのゆめ)」を読みました。授業で読んだだけですけど』と謙遜しながらおっしゃったのです。スッと話を合わせてくださる気遣いと、国文学全般に真剣に取り組まれてきたことが伝わってきて、感動いたしました」

そして、館長が「またおいでください」と伝えると、「はい。近くですのでシュッと来られます」と笑顔で応じ、右手の人差し指をスワイプするようにシュッと動かす仕草を添えた。

「かわいい〜! と思ってこちらも笑みがこぼれてしまいました。ご再訪を期待して待っております」

(秋山 千佳,本誌取材班/文藝春秋 2026年2月号)
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