衛生的、保存料は不要
「包装」しているということは、衛生的に流通して消費者のお手元に届くということ。しかもどこで作ったか、原材料は何か、栄養素はといった情報もパッケージの表示から分かります。ブロッコリーが最近人気急上昇ですが、裏面の原材料には「ブロッコリー」としか書いてありません。収穫して切って洗って、ブランチング(下茹で、もしくは自然解凍でOKの場合は茹で調理)して急速凍結、包装しています。つまり温度を下げることが保存手段、保存料は不要です。
「マイナス18℃以下」の保存温度は、微生物が活動して増えることできない温度(マイナス12℃以下)のはるか下の低温です。すなわち、冷凍食品は腐りません。マイナス18℃以下を保っていると、食品の凍結前の品質を約1年間保持することが実験で分かっています(食品によって期間は異なります)。
賞味期限が長いということは、食品ロスが発生することも防いでいます。
「4つの条件」を解説するだけで、さまざまなメリットが挙げられる。こんな素晴らしい食品が冷凍食品なのです。
時間を止めて空間を超越できる食品
「4つの条件」はメリット満載ですが、説明にかなり時間を要するのがデメリットです。そこで、私は、冷凍食品は「時間を止めて空間を超越できる食品」だと説明しています。時空間超越ってかっこいいですね。
この言葉は、「システム冷凍」論を長年提唱されている“食品冷凍博士”鈴木徹先生(東京海洋大学名誉教授、一般社団法人食品冷凍技術推進機構代表理事)にお墨付きをいただいています(図表2)。
ちなみに鈴木先生は、「システム冷凍」論の概念を掛け算式で表現しています。式の左側「品質 美味しさ」は、お皿の上・お弁当箱の中と想像してください。良い素材と調理加工、食材に会った凍結、マイナス18℃以下、そして適切な解凍・調理方法の掛け算の結果が、まさに食べようとする冷凍食品。食べる前のどこかが0にならないように、私たち消費者もシステムの一端を担っているのが冷凍食品なのです。


