集中力を支える「水」と「チリツモ」の運動

食事に加えて忘れてはならないのが、こまめな水分補給です。

河野ゆかり『東大医学部卒河野ゆかりの 「仕組み化」勉強法 意志力に頼らない学習自走化メソッド』(KADOKAWA)
河野ゆかり『東大医学部卒河野ゆかりの 「仕組み化」勉強法 意志力に頼らない学習自走化メソッド』(KADOKAWA)

実は、わずかな脱水症状であっても、人間の集中力は低下し、イライラしやすくなります。私は昔から、お昼までに500ml、午後にもう1本といった具合に、ペットボトルの減り具合を目安にして、意識的に水を飲むようにしています。「昼食のタイミングで水を補給する」というルールを自分で決め、最初はリマインダーなどをかけつつ徐々に習慣化していくことで、水分補給が足りていなければ昼のタイミングで気付くよう「仕組み化」していたのです。

また、運動については「運動のための時間」を取ってもいいのですが、日常の中に織り込むのもおすすめです。徒歩20分以内ならバスを使わずに歩く、3階以内の移動ならエレベーターではなく階段を使う。そんな小さな「チリツモ(塵も積もれば山となる)」の積み重ねが血流を促し、頭をフレッシュな状態に保ってくれます。

同じ姿勢を続けて身体が凝り固まってしまった時は、ラジオ体操をするのもおすすめです。全身を動かすように設計されたラジオ体操は、短時間でリフレッシュするのに大変優れたツールです。

私も人通りがなさそうな塾の階段などで、こっそりラジオ体操をしていました。ただ、怪しい人にならないよう気をつけてください(笑)。

やる気を毎日高く保てない

自分の身体の不足を賢く補い、コンディションを一定に保つことは難しい問題を一つ解けるようになるよりも、実は合格への道のりをずっと楽にしてくれる、最もコスパの良い取り組みなのです。

モチベーションは日によって変わる「天気」。良い日には自分を引っ張ってくれるかもしれませんが、自分でコントロールしきれないものに毎日頼るのはリスキーです。

正直に言えば、私自身、毎日やる気を高く保つことはできません。「仕組み」がなければ怠けて遊んでしまうことでしょう。ですが、自分に最適化した「仕組み」のおかげで、やるべきタスクは日々の気分に惑わされず苦もなくこなすことができます。結果を出している方々も、必ずしも意志が強い人ばかりではありません。

やる気の有無にかかわらず、身体が自然と動く「仕組み」を整えているだけなのです。

スマホを見てしまうのなら、視界に入らない仕組みを作る。眠くて集中できないのなら、根性ではなく睡眠や食事の管理を見直す。ひとつひとつの工夫を積み重ねれば、モチベーションに左右されず、生産的な一日を過ごせます。