株式中心のポートフォリオのままでいいのだろうか
――昨年来の株式市場の変動を受けて、投資家の悩みはどう変化しましたか。
三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
投信営業推進部 顧客サポートチームチーフ
【露木】2024年1月に新NISA開始以降、「貯蓄から投資へ」の流れがより強まったことを実感しています。預金だけではインフレに対応できないと感じ、「何から始めればいいのか」「大きな相場変動が心配だが、投資を始めるべきか」といった相談が増えました。特に、昨年の大幅な変動を経験し、米国株を中心に株式一本で運用してきた方からは、「株式中心のままで良いのか」という声が寄せられています。
【浜地】過去10年余りのマイナス金利の時代と異なり、今は「金利がある世界」です。利上げ基調とインフレが同時進行する中、預金の実質的な価値が目減りする懸念から、資産運用を真剣に検討する方が増えているのだと思います。
純資産総額が約5000億円のバランスファンド
――市場変動から資産を守るにはどうすればいいですか。
【露木】株式とは異なる値動きをする資産に投資を分散させることで、リスクを抑えられる可能性があります。長期投資を続ける上で、不安を和らげる効果も期待できます。こうした分散投資を実現するのがバランスファンドです。
三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
アクティブ運用部 マルチ戦略運用ユニット マルチアセット運用チーム長
【浜地】世界経済の成長は各国のGDP(国内総生産)の成長と重なりますが、GDPの成長とともに、債券は安定的に、株式は右肩上がりに収益を積み上げている傾向にあります(左上図参照)。当社の旗艦ファンドである「世界経済インデックスファンド」はさまざまな地域の債券と株式に分散して投資するバランスファンドです。また、世界の債券・株式に、金とREIT(不動産投資信託)を組み入れ、下振れリスクに配慮したのが「グローバル経済コア」です。
【露木】中長期的な資産形成では、まず「コア」(土台部分)として分散投資のバランスファンドを据え、その上で「サテライト」(衛星部分)にテーマ型などを組み合わせる方法が有効です。当社では、両ファンドを、短期の下落局面でも保有し続けるコアとして位置付けています。
――まず、「世界経済インデックスファンド」について教えてください。
【浜地】「世界経済インデックスファンド」は世界のGDP規模を参考に分散投資するのがコンセプトです。

国内外の債券と株式を5対5の割合で組み入れ、国や地域ごとの組入比率についてはGDPの比率に応じて決めています(下図参照)。実体経済の規模を組入比率に反映させることで、一般的な指数(時価総額加重平均)と比べると、世界経済全体の成長を捉える分散効果が期待できると考えています。

――09年1月のファンド設定来、純資産総額が大きく成長した理由は。
【浜地】ファンド設定当時は、バランス型と言えば、「先進国の債券と株式」への分散投資が一般的でしたが、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の台頭が注目された頃でしたので、新興国債券と新興国株式を組み入れることで投資地域を拡張させたバランスファンドを設定しました。この点が注目された要因の一つではないでしょうか。
また、運用実績が評価された側面もあると思います。
25年12月末時点で純資産総額が約5000億円となっており、DC(確定拠出年金)向けなども含めると同ファンドシリーズ全体の純資産総額は約9000億円まで増えています。
【露木】世界経済全体の成長に沿って収益を積み上げるという分かりやすいコンセプトとともに、インフレから資産を守る手段の一つとしても評価されているのではないかと感じます。お客さまからも「一つのファンドで世界中の資産に投資できていい」「将来の資産の成長がイメージしやすい」などの声が寄せられています。「毎月一定額を積み立てる、積立投資で運用するのも良さそう」という声もあります。一方で、「世界経済の成長に沿った収益の積み上げというコンセプトなら、まとまった金額で投資してみようか」という方もいらっしゃるようです。
「金」を組み込み世界中の資産に投資&下振れ抑制
――次に「グローバル経済コア」について教えてください。
【浜地】投資対象として債券・株式に加え金やREITも投資対象資産に組み入れ、値動きの異なる資産へ幅広く投資することで、下振れ抑制と収益源泉の拡張を図ります(下図参照)。

特に金は、市場下落局面で株式と異なる動きを示す傾向があり、分散効果を高めます。以前は、「株式や債券が下落した時の資金の避難先」という意味合いの方が大きかったのですが、ここ数年は株式が下落していない局面においても、上昇しています(下図参照)。

上昇の大きな要因はウクライナ情勢や、トランプ米大統領の言動とそれによる米ドルの信認低下だと思われます。さらに各国の中央銀行が自らの資産の一部として大量の金を買い続けていますし、インドや中国のような人口大国でも投資資産として金を扱う層が分厚くなっています。
【露木】「世界経済インデックスファンド」に比べて、ファンドとしての歴史はまだ浅い「グローバル経済コア」ですが、金が最近注目されていることもあって純資産総額の増加にも勢いがついているようです。
――金を組み入れる比率は、どのように決めているのですか。
【浜地】「グローバル経済コア」では、運用担当者が金の資産配分比率を10%から20%までの範囲で、経済情勢や市場動向を見ながら判断しています。私たちは金が有効性を発揮しやすい経済・政治的混乱だけでなく、足元の価格の上昇やその継続性などを見極めて比率を決めています。実は、金の値動きの幅は債券などと比べて大きく、資産配分比率も丁寧に決めていく必要があると考えています。
当ファンドでは24年8月から金の資産配分比率を上限の20%に維持し(25年12月末時点)、金の価格上昇の恩恵を十分に享受できています。
――金を組み入れていることへの顧客の反応はいかがですか。
【露木】「今買うと高いのでは」という声がある一方、金単独の投資商品を求める方も増えています。
ただし金は利息を生まないため、相場が落ち着く局面では株式や債券の比率を高める方が合理的な場合もあります。「グローバル経済コア」の場合、市場環境に応じて運用担当者が資産配分比率の調整を行う点が評価されている印象です。
世界経済の拡大に沿って安定的に資産を増やす
【露木】REITも株式や債券とは異なる値動きをするため、投資対象に加えることで分散効果が高まります。不動産価格上昇に伴う値上がりや、賃料収入がもとになる配当収入が期待できる点も魅力です。
――二つのバランスファンドを、それぞれどのような人にお薦めしたいですか。
【露木】「世界経済の成長とともに資産を増やす」「中長期的な視点で世界経済の成長を享受する」という考え方は、資産運用の基本です。初めての投資にもなじみやすいのではないでしょうか。「シンプルで分かりやすいファンドが良い」という方は「世界経済インデックスファンド」を、「一工夫加えて、より価格変動を抑えたい」という方は「グローバル経済コア」を選ばれるケースが多いようです。

――「株価の大幅下落が怖い」という人へのアドバイスを頂けますか。
【浜地】株式の暴落が怖いと感じるのは自然なことです。ただ、長期運用では、「値動きに振り回されない仕組み」を持つことが重要です。両ファンドのように資産分散が効いているバランスファンドは、資産の一部が下落しても他が支える構造になっており、市場急変時のダメージを和らげてくれます。短期的変動に一喜一憂せず、長期投資に徹することが大切です。
【露木】積立投資であれば、下落局面はむしろ多く買えるチャンスでもあります。不安を抑えるには、資金の役割を明確にすることも重要です。市場変動が大きい今こそ、ポートフォリオを見直す良い機会かもしれません。先にも少し触れましたが、投資の「コア」に分散投資のバランスファンドを据え、長期の安定基盤を築く。「サテライト」で時代の成長テーマを取り込む――これが私たちが投資家の皆さまにお伝えしたいメッセージです。
今回ご紹介した二つのファンドは過去の下落局面を乗り越え、設定来、堅調に収益を積み上げてきました。お客さまの将来の資産形成の一助となることを願っています。
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