レポート “分煙の今”を見に行く Part_1

2020年に施行された改正健康増進法。これによって大きく変化したのがオフィスや飲食店、宿泊施設などにおける喫煙環境だ。望まない受動喫煙防止の観点から屋内では原則禁煙となったからである。一方で、厚生労働省が定める要件を満たせば屋内にも喫煙スペースの整備が可能で、分煙環境整備のルールが明確になったともいえる。

たばこを吸う人と吸わない人、どちらにとっても快適な環境をいかにつくるか。各施設が検討する中で注目を集めているのが脱煙機能付きの分煙ブースだ。20年4月1日時点の既存建築物に限るが、排気ダクトの工事が不要で、要件を満たした分煙環境をつくれることからその設置台数は近年大きく増加。設置したオフィスや飲食店からは、まさに喫煙者、非喫煙者双方にとって「なくてはならない存在になっている」との声が聞かれる。

分煙ブースの累計販売設置台数の推移
日本たばこ産業株式会社調べ

煙を分けて人を分けない

「一度は社内を全面禁煙にしたものの、喫煙者が会社の外などでたばこを吸うようになり、近隣からクレームが……。今、そうした相談がとても多くなっています」と言うのは分煙環境事業を手掛けるFujitakaの小畑嘉久氏(事業統括本部第一営業部 部長)だ。地域からのクレームとなれば企業イメージにも大きく影響する。そこで社内に分煙環境を再整備する動きが広がっているわけだ。

「また飲食店では禁煙にしたことが売り上げ低下につながっているという声がやはり少なくありません。分煙ブースのメリットはダクト工事などが不要で、比較的簡便に設置できること。お問い合わせがあれば、当社スタッフが必ず現地に出向き、設置場所のアドバイスなどを行っています」(小畑氏)

強力な三つのフィルターで煙や臭いをろ過してクリーンな空気にして排出するなど、設置することで厚生労働省の基準をクリアした環境をつくれる同社の分煙ブース。顧客からはそのデザイン性も評価の対象だ。デンマーク生まれの製品らしく機能性と美しさを兼ね備えている。

「ガラス張りであることを決め手に当社の製品を選ばれるお客さまも多くいらっしゃいます。そこには実用的な理由もあって、ブースの外から中に誰がいるかを確認できる。これによってたばこを吸わない人の『あの人はどこに行った』というストレスが軽減されます。セミオープンタイプなどであれば、ブースの中と外で喫煙者と非喫煙者が会話することも十分に可能です」と小畑氏は説明する。

一方で飲食店やホテルでは、お客さまへの配慮からすりガラス風の加工を施すなど、Fujitakaはそれぞれのニーズに応じて柔軟に対応している。

「何よりたばこを吸う人と吸わない人が共存できる安心・快適な分煙環境をつくることが私たちの役割」と小畑氏。“煙を分けて、人を分けない”をキャッチフレーズとする同社は、確かな製品とサービスで多くの企業や店舗の課題解決を支えている。

スタイリッシュなデザインが印象的なFujitakaの分煙ブース。状況に応じて移設することが可能だ。
スタイリッシュなデザインが印象的なFujitakaの分煙ブース。状況に応じて移設することが可能だ。

Fujitakaの設置事例:1

執務スペースのそばに設けた分煙ブースは多様な働き方、プロの仕事を支えるインフラ

株式会社いまじん 総務部長 宮澤祐樹さん 総務部 中原久徳さん

事務所移転のタイミングで分煙ブースを設置しました。一番の目的は時間のロスの解消。移転前はシェアオフィスで喫煙者は何フロアも離れた場所までたばこを吸いに行っている状況がありました。また、テレビ番組制作プロダクションという業態の性質上、プロジェクトごとに参画する外部パートナーも多く訪れる。そうした方にもリフレッシュ環境を提供したいと考えていました。

分煙ブース選びで最も重視したのは集じん・脱臭能力の高さです。喫煙による時間のロスを最小限にするため、「執務スペースからアクセスしやすい場所に設置する」という計画でしたから、煙漏れ、臭い漏れへの対策は必須でした。実際、休憩スペースの一角に分煙ブースを設置しましたが、非喫煙者からも煙や臭いについての指摘はありません。

また今回、ガラス張りでブース内の人やその動きが外から分かる点も大事なポイント。喫煙スペースをブラックボックス化した閉鎖空間にしたくなかったからです。おかげでたばこを吸わない人からは、喫煙者の長時間の不在を心配することがなくなった、喫煙者との間の不公平感もあまり気にならなくなったなどの声が聞かれます。分煙環境の整備が非喫煙者にとっても大切なものであると、改めて気付かされました。

私たちが目指すのは「多様な働き方を尊重し、全てのプロフェッショナルが最高のパフォーマンスを発揮できる環境」。分煙ブースはまさにそれを支える一つのインフラとして機能していると感じます。

4人程度が同時に利用できる分煙ブース。省スペースな点も評価されている。
4人程度が同時に利用できる分煙ブース。省スペースな点も評価されている。

Fujitakaの設置事例:2

「たばこは吸えますか」は最も多い質問の一つ。扉なしでも、煙、臭いが漏れない環境を整備

グランハマー「HAMACLUB」店長 久保井 奨さん

「日本の古き良きレジャービルを現代に」をコンセプトに多彩な飲食店が営業するグランハマー。この施設をプロデュースした浜倉的商店製作所が大切にしている考えに「満席の美学」があります。誰にとっても居心地の良い場をつくり、多くのお客さまに来ていただく――。そのためにも分煙環境の整備は欠かせないものでした。

実際、お客さまの6割以上は喫煙者の印象です。また、貸し切りのご相談の際もトイレの数、クロークの有無と並んでほぼ必ず聞かれるのが「たばこは吸えますか」ということ。喫煙スペースの有無が売上高に与える影響は小さくありません。

全9フロアのビルには、一度に最大8人程度が利用できる分煙ブースが4カ所設置されています。元々別業態のビルでしたが、大掛かりな工事をすることなく、廊下に面した場所にスペースを確保しました。扉はありませんが、廊下からブース内に十分な空気が流れる設計のため、煙や臭いが漏れることはなく、お客さまからの苦情もありません。

デザイン面もこだわりの一つです。シート張りや塗装で各フロアのイメージに合った空間をFujitakaさんにつくってもらいました。

古き良き横丁文化を味わえたり、日本文化を堪能できたり、さまざまな店舗で構成されたグランハマーでは、たばこを吸う人、吸わない人の両方が楽しめる環境を提供していますので安心してご来店ください。

各フロアのイメージに合わせて彩色された分煙ブース。灰皿には約3500本の吸い殻を収納可能。
各フロアのイメージに合わせて彩色された分煙ブース。灰皿には約3500本の吸い殻を収納可能。

Fujitakaは、喫煙者、非喫煙者が共にストレスがない分煙環境を推進。さまざまなニーズに応える分煙ブースを提供しています。