「相談相手がわからない」「保護者会に参加しない」は危険

(2)塾のシステムを理解していない(誰に何を相談するのかがわかっていない)

「成績が伸び悩んだとき、誰に相談すればいいのかわからない」という声をよく聞きます。塾には、クラス担任講師・教室長・受付担当者など、それぞれ役割があります。

教材や授業内容の相談なら、各教科の担当講師。学習進度や成績の悩みなら、クラス担任講師や教室長。講習会の申し込みや欠席連絡なら、受付スタッフ。このように相談先を明確に把握し、遠慮なく相談していくことが重要です。

また、受付担当者は講師ではありませんが、子どもを見守るスタッフの1人です。受付担当者が生徒の名前を覚えて声をかけてくれたりするような文化のある塾なら、「面倒見が良い塾だな」と私は思います。

(3)保護者会や面談に参加していない

保護者会や面談は、ただ参加して話を聞くだけの場ではありません。子どもの塾での様子や、塾が今後どんな方針で進めていくのかを把握する絶好の機会です。成績が安定して伸びているご家庭ほど、この機会を積極的に活用し、先生に具体的な質問を投げかけている印象があります。

保護者会に参加していないと、「今、自分の子が何をすればいいのか」「このままの進度で大丈夫か」といった情報が曖昧なままになります。ぜひ積極的に参加して、塾の考え方を理解してください。

面談する親子と教師
写真=iStock.com/b-bee
※写真はイメージです

「宿題をこなすだけ」の家庭は要注意

これも経験談ですが、成績が下位のクラスほど保護者会の参加率が低く、上位クラスは保護者会の参加率が高かった印象です。正直、保護者会は参加をしてもらわないと塾側の意図が伝わらず、家庭と塾の連携が難しくなります。どうしても参加できない場合でも最近では、保護者会もオンライン開催・録画配信をしてくれる塾も多いようですから、できるだけ視聴し、疑問点や確認点は電話などで確認しましょう。

(4)教材の目的やレベルを把握していない

教材にはそれぞれ目的があります。

授業用(例題中心の理解を深める教材)、宿題用(定着度を確認する演習用の問題集)、発展用(応用・難問演習用テキスト)です。これらの違いや位置付けを把握しないまま、「とりあえず宿題に出たものをやればいい」となっている家庭は要注意です。どのレベルの教材をどこまでやり込めば成績が伸びるのかを意識できれば、家庭での学習の質が一段と向上します。

まずは子どもの教材を一度じっくり見直し、「これは何を目的とした教材か」「どこまで完璧にすればよいか」を理解することが大切です。