2010年代から大学受験はガラリと変わった
「子どもをサポートしているのは、教育に対して過度に熱心な一部の親だけ」
「親が子どもの受験に口を出すのは出しゃばり過ぎ」
もしかしたら、みなさんもそう思われたかもしれません。
たしかに、かつては子どもの大学受験にそこまで干渉しない親のほうが多かったですし、それでも受験はうまくいっていたでしょう。実際に今の高校生の親世代が現役のころは、大きい塾に入って勉強すれば成績が上がり、成績がいい順に偏差値の高い大学に入れるというセオリーが一般的でした。
大学側が、テストの点数が高い生徒を求めていたのも事実です。
しかし、2010年代半ば以降、大学受験はガラリと変わりました。文部科学省が2015年に「学力の3要素(知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体性・多様性・協働性)」を重視する方針を打ち出したことも、この変化の後押しとなっています。従来の学力試験だけでは測れない能力や資質を評価する必要性が認識されるようになり、以降、毎年少しずつ変更が生じています。
「勉強がデキる」だけでは合格できない
変更に伴い、求められているのは学力だけではなくなりました。高校時代にしていたことをプラスで評価する大学や学部が増えています。
併願の可能・不可能などの条件が追加されるところも出てきていて、必要科目を勉強するだけではなく、「どこを受けるか」「どのように受けるか」を検討し、「どんな方針で受験を乗り越えるか」を考える必要があります。
そう。戦略が練られていなければ、大学受験は成功しない時代になったのです。
選択肢も以前よりもずっと増えているので、とてもではありませんが生徒一人ではリサーチしきれませんし、的確な判断をするのは困難でしょう。さらには募集要項など中身の部分も煩雑化しているので、自分自身をコンサルティングするように深掘りする必要だってあります。
たとえ方針が決まったとしても、今の大学受験にはこなすべきタスクが多く、管理するのも大変でしょう。
だからこそ、親の出番なのです。
親が、課題を分析・特定し、解決まで導くとともに、子どもの心のケアを行えるかどうか。大学受験が成功するかどうかは、これにかかっているのです。


