2013年3月4日(月)

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なぜ同じクルマを高い店で買うのか

11年連続で顧客満足度がダントツ日本一――。

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不況・少子化・過疎化に負けない大躍進!

高知空港から約30分のロードサイドに、ネッツトヨタ南国はある。自動車のディーラー関係者でその名を知らぬ者はいない。何しろ、全国のトヨタ販売会社(約300社)の中で、調査開始以来、顧客満足度トップの座を1度も譲ったことがないというのだから。

地方の小さなディーラーのどこにそんな魅力があるというのか。もしや驚愕の販売ノウハウや客が泣いて喜ぶ値引きがあるのだろうか。

「すぐできるノウハウなどまったくありません。当社はむしろノウハウ習得とはまったく逆の組織です。さらに、この辺りは10社以上の同業者がひしめき合う超激戦区で、値引き攻勢に出る店も少なくありませんが、私たちはほとんどしません。すぐそこにも同じトヨタ系列のディーラーが、同じクルマをより安価で販売しています。

それでもお客様に支持されるのは他社とは『人』が違うからです。創業以来、大事にしてきたのは人材採用です。一般に60%といわれる採用の成功率を、毎年1%ずつ高め、30年積み重ねたものが花開いたのです。1人あたり200時間面接して、就職希望者が、当社と価値観が共有できるのかを見極めるのです」と、同社取締相談役(10年秋まで会長)の横田英毅は語る。

言うまでもなく、ここ数年、国内の自動車業界は厳しい状況にある。苦戦を強いられ、前年比3~4割も販売台数が減少したり、閉店したりした同業者も数多い。とりわけ急速に過疎化・高齢化が進んでいる高知での生き残りは、容易ではない。

そんな中、ネッツ南国は年々、驚異的に来客数を伸ばし、新車販売台数・年間売り上げとも毎年記録を更新してきた。それらの数字は、10年前と比べると、約2倍にも及んでいる。店頭集客で、価格勝負はしないネッツ南国店。値引きもないのに連日、客で賑わう。顧客は安く買いたいなら、すぐ近くにある別のトヨタ車ディーラーに行けばよいと知っている。

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