2013年1月16日(水)

なぜ、モンハンはゲームオタク以外も熱狂するのか

「話題づくり」の説明書

PRESIDENT 2011年8月1日号

著者
田中 裕康 
フリーランスライター

1981年、滋賀県生まれ。出版社の編集者を経て2009年よりフリーに。週刊誌、ビジネス誌等で活躍。政治、経済記事を中心に取材、執筆を続けている。

執筆記事一覧

田中裕康=文 石橋素幸=撮影
1
nextpage

PSPで460万本超の記録的大ヒット

ゲームソフト大手、カプコンの2011年3月期連結決算は、売上高が前期比46.2%増の977億円と、過去最高を記録した。その原動力が「モンスターハンター」(以下モンハン)シリーズだ。

特に、10年12月に発売されたプレイステーション・ポータブル(PSP)向けのシリーズ最新作「モンスターハンターポータブル 3rd」(希望小売価格5800円)は460万本以上の売れ行きを見せている。100万本売れれば大ヒットといわれる昨今のゲーム市場では、まさに記録的なヒットである。(※雑誌掲載当時)

モンハンは、山や海など大自然を舞台に巨大なモンスターを“ハント”するアクションゲーム。同ゲームを450時間プレーした男性(33歳)は魅力を語る。

「友達と一緒に協力してプレーするのが一番面白いですね。初心者でも、うまい人にカバーしてもらえるから十分楽しめる。こんなゲームはなかなかないですよ」

1人でも遊べるが、通信機能を使い、友人などと協力して狩りを進めるマルチプレーが醍醐味。学生はもちろん、30代を中心とした社会人が会社帰りに同僚と居酒屋でプレーすることも珍しくない。

ここまでのヒットになったのは、ゲーム性の高さも当然ながら、何重もの仕掛けがあったからだ。同ゲームのプロデューサー、辻本良三氏は「口コミ」をキーワードに挙げる。

「まず考えたのは、いかにマルチプレーをしてくれる環境をつくれるかということ。友人に『一緒にモンハンやろうよ』と声をかけるためのきっかけや話題のネタをたくさんつくろうと思ったんです。それでモンスターハンターフェスタというイベントから始めました。一番うまい人を決めるという目的も当然ありますが、それ以上に、来てくれれば必ずマルチプレーができる環境をつくったんです」

PickUp