警察がペダル付き電動原付バイク「モペッド」の取り締まりを強化している。自転車評論家でジャーナリストの疋田智さんは「モペッドは自転車ではなく原付であり、運転免許やナンバープレート、ヘルメットが必要なのに、無視されている。原付と同じように、販売業者にナンバーの代理登録を義務付けるべきだ」という――。

警察がようやく摘発に立ち上がる

私が呼ぶところの「電ジャラス自転車」、なかでも「違法電動モペッド」の蔓延に警察がようやく重い腰を上げた。

産経新聞(4月10日付)によると「モペット」と呼ばれるペダル付き原付バイクを巡る苦情が相次いでいることを受け、警視庁は10日、東京都渋谷区の神宮前6丁目交差点付近で公開取り締まりを行ったのだという。

あいも変わらず「モペット」表記には笑うしかないが(モペッドは、Pedal付きのMotorbikeつまり、Motor+Pedalだから、Mopedなのだ。モペッ「ド」)、それはさておき、この電動モペッドがあらゆるところで危険視されているのは誰もがご存じの通りだ。

ヘルメット、ナンバープレート無しで走行する違法モペッドの男性(右)
筆者撮影
ヘルメット、ナンバープレート無しで走行する違法モペッドの男性(右)

警察官20人体制で1時間半にわたって取締りを実施したというのだが、そのたかだか1時間半の間に、無免許運転2件、ヘルメット未着用2件、歩道走行1件、ナンバープレート未装着1件が摘発された。合計6件。いずれも電動モペッド。もう入れ食い状態だったと言って間違いない。

合法か違法か見た目だけでは判別しづらいものは見逃す方針だったそうで、一目で「電動モペッドだ!」と丸わかりなのだけでこの件数だ。

改めて、モペッドは自転車じゃない

今回の摘発は神宮前(渋谷駅と原宿駅の中間あたり)だったが、歌舞伎町と六本木で特によく見るという。私もそうかもと思う。

その理由は電動モペッド、なかでもファットなタイヤを履いたゴツくて黒くてオラオラな感じのやつ(よく見るタイプのヤツだ)、新米ホストなどが好んで乗り、そこから人気が爆発したからだ。

新米ホストにとって、これらの電動モペッドはスクーターと違って次のような特徴があると思われている。

◎早朝(=超深夜)酒を飲んでいても捕まらない
◎免許が要らない
◎ヘルメットも不要、髪型が崩れない
◎ガソリン不要、維持費が安い

最後の「ガソリン不要、維持費が安い」を除くと、全部間違ってる。飲酒運転はアウトだし、免許は要るし、ヘルメットも必須。オートバイとの違いは電動であるということだけだ。

そう、一番の問題点は、これらのモペッドは「自転車じゃない」という点だ。だからこそ今回の取り締まりでも無免許運転が2人摘発されている。スロットル回してハイパワーで走る二輪車。そりゃ自転車じゃないよ。