肌をツルツルにしたければ「保湿とUVケア」しかない

日焼けしてしまった時、一番やってはいけないのが抗炎症作用のある化粧水をつけることです。ひりひりするけど、つけ続けるというのはやめた方がいいです。ひりひりしてしまい、肌への刺激があるだけで、化粧品には抗炎症作用という薬理作用はありません。抗炎症作用という薬理作用を求めるのであれば抗炎症の薬を飲むとか、ステロイドのスプレーをするとかそういうような方法になりますね。

下からの紫外線にも気をつけて、日焼けしてしまった後の対策を間違わないように注意しましょう。

日ごろのケアで、一番したほうがいいと思っていることはシンプルに2つ。

それは「保湿とUVケア」を大事にすることです。これに限るといっても過言ではありません。これまで気を使ってきた方はそんなのは当たり前だと思うかもしれませんね。

しかし、当たり前のことこそが大事であり、これを継続してやるだけで美容を気にせず生活する人よりも老化のスピードをゆるやかにできます。では、もうお伝えすることはないのではと思われる方もいるかもしれませんが、この当たり前の答えを知っていても、やり方が間違っている方がたくさんいらっしゃるのです。

化粧水などのつけかたはもちろんですが、水分を中から摂ることも重要です。何をどう摂ればいいのか、保湿で気をつけることは何か、医者もやっている医学的な方法を説明いたします。

肌の手入れをする女性
写真=iStock.com/byryo
※写真はイメージです

保水力の高いスポンジが薄くなっていくようなもの

加齢とともに乾燥することが増えるのは、一言で言うと肌のバリア機能の低下が原因です。バリア機能というのは、角質の上に張っている油膜みたいなものです。年を取ってくると、皮脂が足りなくなってきて紙がめくれないことが起きます。

紙をめくるための皮脂が無くなっているだけでなく、皮膚全体を覆っている脂分が少なくなっています。

もう一つの原因に、真皮部分の菲薄化があります。皮膚や人体の70~80%が水分です(その他はコラーゲン・エラスチン)。保水力の高い大きくて分厚いスポンジだったものが、年を重ねていくと、薄っぺらくなります。前者だと水を多く溜めていられますが、後者はほとんど溜められませんよね。ですので、年を取った皮膚というのは、油膜が無くなって水分が蒸発しやすくなっています。

そして、真皮部分で水を含んでいる層が薄くなっているので、保水率が凄く低くなります。皮膚の水分含有量が少なくなっていますので、水分が蒸発して乾燥します。ですので、加齢と乾燥はセットで考えられます。

ではどう予防すればいいのかというと、水分を摂る・皮脂を補うことが重要です。ただただ化粧水などで補った水分は角質だけにしか留まらず、真皮部分の水分というものは化粧水から補給されません。