au経済圏とPonta経済圏が統合強化するための「かすがい」

ここでわかることは、経済圏としての充実度、浸透と言う点ではauも三菱商事連合(≒Ponta)も、現状では勝ち組とは言い難い存在であるということだろう。au経済圏とPonta経済圏が統合強化するための「かすがい」がローソンである、という解釈でいいのではないか。コンビニの世界の万年3位ローソンと、携帯キャリアとしての経済圏で4位auという下位同士による起死回生の同盟であり、Pontaを軸として統合経済圏を作ろうとしている、という理解でいいのだと思う。

この経済圏は、消費者からすれば、ポイントが共通で使えるグループ、といったイメージだと思うが、企業側からすれば、そのIDを軸として消費者ひとりひとりの行動情報を収集するために、ポイントというコストを払っている、という経済行動である。いったい何を目的としているのか?

クレジットカードとポイント獲得のイメージ
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リアル空間での消費者の行動をPontaで補完できる

IDは消費者個人ごとに付与されているため、このIDを使ってデジタル世界で何らかの行動を行えば、必ず痕跡が残る、というのがデジタルの原則だ。朝起きてスマートスピーカーと話しながら、動画、ネットニュースで情報を仕入れ、リモートワークして、昼食にデリバリーサービスを頼んで、合い間にネットショッピングをした後、SNSをやっていた、とすれば、その行動履歴は理論的には蓄積可能である。こうした情報を毎日収集していれば、デジタルプラットフォーマーは、その人のデジタル接点を通じた行動パターンはほぼ把握することができるだろう。ここにAIを投入するなら、その人がお金を払ってくれそうな商品、サービスをマーケティングすることが可能になるだろう。

さらに言えば、デジタル空間に居ない時間帯(リアル空間で過ごしている≒買物している、リアルサービスを受けている)の行動も、コンビニなどのリアル小売等の提携店が多いID情報(それがPonta)が補完する(※Pontaの提携店)。

リアル世界での行動に関しても、これらの店を利用すれば、ID側の情報に囲い込まれていく。この接点が多ければ多いほど、数多くの消費者の生活のほとんどを把握することができる。こうしたビッグデータを活用すれば、消費者へのマーケティングの精度は極めて精緻なものとなり、数打ちゃ当たるのマスマーケティングを無力化するものとなるだろう。