照明を暗くすることで、集客力が落ちるかもしれない
こうした具体化思考のプロセスを経ずに、例えば、「よし、電気料金を節約しよう」といった安易な行動になってしまうと、どうなるか?
そもそも、「コスト」の中で「電気料金」というのは「水道光熱費」の一部であり、全体の中のごくごく小さな一項目でしかありません。
さらに言えば、照明費というのは電気料金全体の中の一項目に過ぎず、レストランであれば、実際には空調費のほうが大きな割合を占めているかもしれません。
もっと言えば、照明が暗くなることで印象が悪くなり、集客力が落ちるかもしれません。
手元が暗いために生産性が低下し、料理の提供スピードが遅くなるかもしれません。食器の汚れを見落としたりして、クレームも増えるかもしれません。
このように「売上」に対する悪影響が考えられるだけでなく、店内が暗いと食器を割ったり備品を壊したりするミスも増加しかねず、逆に「コスト」は増えてしまうかもしれないのです。
そうなると、いかに具体化思考により「物事を細かく見るか」が、判断を誤らないために重要になりそうです。