ボタン付きのシャツが「ビリッと破れてしまった」

さらに松本は3人の女性を凝視しながら、こう続けたという。

「俺的には三人とも全然ありやし。で、俺の子ども産めるの? 養育費とか、そんくらい払ったるから。俺の子ども産まん?」

10時過ぎに小沢が、

「さぁ、みんなでゲームを始めよう。グッパして」

女性3人と男性3人がグーチョキパーをして、寝室に松本、バスルームにX、メインルームのソファーに小沢が分かれ、同じ手のペアと組んで時間を過ごすというのだ。

女性たちの携帯電話は、松本が到着する前に小沢が没収している。

A子さんが寝室で松本と対面した時の恐怖をこう振り返る。

「いきなりキスされ、混乱していると、松本さんは『さっきの話や。俺の子ども、産めるの?』と迫ってきた。またキスされそうになったので、しゃがんで抵抗したところ、足を固定されて三点止めの状態にされてしまった。その日、私はボタン付きのシャツを着ていましたが、松本さんが無理やり上から脱がそうとしたため、ビリッと破れてしまった」

いつの間にか松本は全裸になり、体を押し付けてきたという。A子さんは唖然と佇立するしかなかったそうだ。

「松本さんは『俺の子どもを産めや』と呪文のように唱えてきて、それでも拒否していると大声で『なぁ! 産めへんのか!』と。恐怖で震えている私を見て、ますます興奮しているようでした。私は『このまま本当に殺されるかもしれない』とパニック状態になりました」

夜の寝室
写真=iStock.com/littleny
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文春の直撃には「もう好きに書いてくださいよ」

これが事実なら、松本の行為は弁解の余地のない性加害だが、文春の取材とのやりとりを読むと、松本がこのことをそれほど深刻に考えていたようには思われない。

――三人の女性とゲームをして性行為をされたと?
「うん、フフフ、知らないっすね(笑)」
――ありえない?
「いや、どうなんでしょうねえ」
――記憶にないと?
「(笑いながら)わかんないっすね。笑っちゃうくらいわかんないですね。じゃぁ、もう好きに書いてくださいよ」

余裕ありそうだったが、A子さんら複数女性に対する行為を問うと態度が一変し、声を荒げたという。

「いやもう、だって、そっち何も証拠を見せないで、聞かれたってわかんないじゃないですか! 証拠見せてよ」

事の重大性を認識していなかったということは、松本が所属する吉本興業の文春に対する抗議にも表れていた。

「当該事実は一切なく、記事はタレントの社会的評価を著しく低下させるもの。取材態様を含め厳重に抗議し、今後、法的措置を検討していく予定」

お笑い界だけではなく、吉本興業を実質的に動かしているともいわれる松本のスキャンダルにしては、抗議の姿勢がやや及び腰であった。

この文春の記事が出てから、どういう経緯か知らないが、性被害を訴えたA子さんのLINEが流出したのである。