筆者も13kgのダイエットに成功

実際、私もパレオダイエットを始めてから体重が13kg減り、逆に筋肉の量は9kgアップ。さらに、驚いたことに生来の不安症やアレルギー体質までが大幅に改善しました。正直、自分でも想像以上の成果です。

では、原始人のライフスタイルを取り入れると、なぜそこまでのメリットが得られるのでしょう?

パレオダイエットとは、ズバリ「原始人のライフスタイルに学ぶ」こと。旧石器時代の暮らしから、いいところを取り入れていくのがポイントです。

人間は「旧石器時代」の環境に合わせて進化

人類が誕生した旧石器時代は、およそ260万年前に始まり、1万年前に終わりを迎えました。つまり、人類は約10万世代にわたって木の実や根菜を集め、野生の動物や魚を狩りながら暮らしてきたわけです。いわゆる狩猟採集生活ですね。

それに対し、農耕や牧畜が始まったのは1万年前のことで、現在のように加工食品やファストフードが広まったのは、わずか100年前にすぎません。つまり人間のココロと体は、おもに旧石器時代の環境でうまく働くように進化したと考えられるのです(※4)

ならば、原始人のライフスタイルを参考にしたら、人間の体が持つ真のポテンシャルを引き出せるんじゃなかろうか? この考え方が、「パレオダイエット」のベースになっています。言い換えれば、現代の生活で失われた「野生の体」を取りもどすのが、パレオダイエットの最終的な目標なのです。

飛び跳ねる4人の女性のイメージ
写真=iStock.com/borchee
※写真はイメージです

※4 Cordain L, et al “Origins and evolution of the Western diet: health implications for the 21 st century.”(2005)