成長しているのに過小評価されているタイミング

これはA君に対する周りの評価が、一気に変わるタイミングでもあります。親戚や友人にはすごいねと一目置かれ、A君のことなど眼中になかった周囲の女子学生も、彼を見る目が変わってきます。なにしろA君は、今はまだ月収5万のバイト学生でも、翌年にはピカピカの高収入ハイスペック男性の仲間入りをするわけですから。

このときがまさに、株でいう「成長しているのに、その成長にふさわしい評価を受けていない」タイミングです。現実にはA君の株は取引できませんが、もし買えるのならこのタイミングの前後で買うのがベストです。

株式市場でも企業がこうした局面に差しかかることが頻繁に起きており、このタイミングを狙えば非常に効率的に資産を増加させていくことができます。A君の場合は就活の成功がきっかけになりましたが、株式市場で同じことが起こるきっかけは、「業績の急激な変化」になります。早く資産を増やしたいなら、常にこうした「業績の急激な変化」を探す目線を持って株式市場に向き合うことが重要です。

早く資産を増やしたいなら一流企業はスルー

「業績の急激な変化を探す」というのは、言葉にすれば簡単そうですが、実際はそんなに易しいことではありません。というのも、経験が少ない人ほど、「既に一流になっている企業」に目を惹かれてしまうからです。

一流企業は名前も知られているし馴染みもあるし、多くの人がその企業が持つブランド力に魅力を感じます。当然、投資先としても安心感があります。こうした考えで銘柄を探すことは投資の正解のひとつではありますが、僕のように「なる早」で資産を増やしたいという人には向きません。

一般的にこうした企業では、現時点から急激な業績の変化があまり期待できないので、株価の劇的な上昇も見込めないからです。安定的に配当収入を得たいとか資産をインフレから守りたいといった目的の投資家ならいいのですが、積極的に大きな利益を狙いたい投資家には物足りません。

こうした一流企業は、A君にたとえると10年その一流企業に勤めて、「エリート会社員」という周囲の評価が定着している状態だと思ってください。いまだに彼をパッとしない学生と思っている人は、ほとんどいない状態です。この時点からA君の株を買っても、学生からエリート会社員への転身ほどのインパクトはなく、せいぜい主任から課長に昇進するマイナーチェンジ程度です。ここから社長に上り詰めるようなことがあれば大化けもあり得ますが、勤続10年程度でその兆候が見えるというのは考えにくいでしょう。

投資としての効率が良いのは、月収5万のバイト学生から年収2000万円も夢ではないエリート会社員への変化といった、大きな乖離かいりが見込める初動です。エリート会社員の中から探すのではなく、学生や中小企業の人材から探すほうが効率はグンとアップするのです。