論文作成ソフトが登場

現在のAI文章作成サービスは、もの書きの脅威にはなっていません。ただし、それは、現在の話です。AIの進歩は早いので、これからどうなるかは分かりません。

実際、AIを用いた専門家用の新しいツールが、いくつか作られています。

Manuscript Writerは、研究データを登録しておくと、論文の序文を作成します。データや研究ノートから、その人の研究テーマや研究手法を推測し、先行研究を関連ワードから特定します。それらのうち、公開されている文献の内容をまとめてくれます。

先行研究の要約はかなり機械的な作業なので、AIに向いているといえるでしょう。これによって、論文を作成するために必要な時間を大幅に短縮することができるといわれます。

ただし、論文の本体は、研究者自身が書かねばなりません。

問題を捉えることが必要

AIの能力が将来向上するとしても、それが人間が文章を書く作業を全面的に代替するとは考えられません。

AIが行なっているのは、「さまざまなキーワードのあらゆる組み合わせを試みて、そこから意味ある内容を引き出してくる」ということです。しかし、人間が文章を書く行為は、これとは本質的に異なるものです。

論文では、問題発見が最も重要です。そして、その問題について考察を進めて結論を導くために、どんなデータを使って、どのような分析をしたらよいかを決めることが必要です。

これらに成功すれば、8割方成功です。