マウナロア火山(米ハワイ)

キラウエアと共にハワイ島を構成する5つの火山の1つ。海底からの高さは約1万7000メートル、標高4169メートル。地球上で最も大きな火山で、最も活発な1つとされている。

最近は火山活動が活発になっており、監視が強化されている。米国立公園局は10月5日、地震活動が活発化しているため山頂付近を当面、閉鎖すると発表した。最後に噴火したのは1984年3~4月で、その直前には2年近く地震活動が活発化していた。

ストロンボリ火山(イタリア)

シチリア島北部の沖合にあり、1932年以来、ほぼ継続的に噴火を繰り返している。最新の顕著な噴火は今年10月9日に起きた。幸い、この噴火で犠牲者はまだ出ていない。

ファグラダルスフィヤル火山(アイスランド)

首都レイキャビクから南西に約40キロのレイキャネス半島に位置する。21年3月19日から半年にわたり、約800年ぶりに噴火。今年8月3日に次の噴火が始まった。

マクガービーによると、アイスランドには多くの活火山がある一方で、活火山による死者は比較的少ない。

「アイスランドには火山観測所の優れたネットワークがあり、火山が不安定になって、より高度な監視が必要になると、追加の機器を配備することができる。優秀な科学者や、さまざまな噴火や避難のシナリオを想定した計画、各機関が効果的に連携するための取り決めもある」

ムラピ火山(インドネシア)

ジャワ島中部に位置する。1548年以降、噴火を繰り返しており、インドネシアで最も活発な火山の1つ。今年3月にも噴火した。

ビジャリカ火山(チリ)

チリで最も活発な火山の1つ。首都サンティアゴの南750キロにある同名の都市を見下ろしている。「チリにも火山観測所の優れたネットワークがあるが、十分な観測や監視ができる体制を維持することが課題になる。多くの火山でハザードマップが作成されており、ビジャリカのように噴火の頻度が高い火山は、警報の適切な手順が定められている」と、マクガービーは言う。

インドネシアは活火山が最も多い国であり、火山による死者数が最も多い国でもある。ムラピ火山のほかにもシナブン、スメル、レウォトロなどの山がここ2年ほどの間に噴火している。アメリカには162の火山があり、そのうち42が現在も活動している。

活火山と考えられている火山は世界中にたくさんあるが、その多くは、常に特別に危険と見なされているわけではない。何をもって危険とするかは、科学者の間でも議論が続いている。