私立文系でもわかるJAXAのホームページ

海外のサイトでは世界のトピックスを拾うのはもちろん、日本のニュースが海外でどう報じられているかという視点で見ることが多い。最近でいえばトヨタのリコール問題。去年の夏以降アメリカのメディアでは盛んに報じられていた。日米の報道量のあまりの違いに、いずれ大きな問題になるという予感はありました。

今持っている番組、「追跡!AtoZ」では優秀なスタッフが取材、編集したVTRのメッセージをきちんと視聴者に伝えるのが最終表現者である私の役割。そのために一週間前くらいに編集段階のVTRを見せてもらって、そこから徹底的に基礎勉強をします。そのときに意識しているのは広く情報を収集して、わかりやすく表現するということ。「週刊こどもニュース」時代はとりわけその意識が強かった。図書館の児童書コーナーに足を運んで、専門家が子供向けにどう言い換えているのか、よく参考にさせてもらいました。

情報収集の面では専門のウェブサイトを頼りにしました。私は理科系が弱いのでインフルエンザのことなら国立感染症研究所のホームページ(HP)、宇宙の話題ならJAXA(宇宙航空研究開発機構)という具合。JAXAのHPがまた良くできていて、小学校低学年向け、中学生向け、高校生向けのような形で作り分けてある。本当にわからないときは一番初歩から入って、少しずつレベルを上げていく使い方をしました。

経済問題でよく利用したのは東京証券取引所や野村証券のHP。用語解説の言葉が噛み砕かれている。私みたいに専門外の人間にとっては、「そもそも」ということまで遡って説明してくれているサイトは非常に助かりますね。政治の話なら参議院のHP。政治の仕組みの解説の仕方が上手で、こぼれ話も豊富です。

※すべて雑誌掲載当時

(小川 剛=構成 佐粧俊之=撮影)