人を動かすには、どのように伝えればいいのか。コンサルタントの赤羽雄二さんは「人を動かすためのプロセスには、仕込み・仕切り・仕上げの3つがある。全体を把握してポイントを知ればかなり高い確率で結果につながる」という――。

※本稿は、赤羽雄二『マッキンゼー式 人を動かす話し方』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

オフィスで自信たっぷりに構えるビジネスパーソン
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人を動かす話し方には、3つの鍵がある

私のマッキンゼーでの仕事は、クライアント企業の経営改革を支援することでした。

経営改革とは、ビジョン・戦略立案、組織改革、業務改善、経営人材育成などです。通常、月1回は報告会があり、いろいろ提案しますが、最初のうちはなかなか思ったように提案が聞き入れられず、はがゆい思いをしたことも多々あります。

「こんなにいい提案なのにどうして聞いてくれないのだろうか」「どうして伝わらないのだろうか」とさんざん悩み、一方的に提案してもうまくいかないことを嫌というほど学びました。

また、一方的でないとしてもその場で突然提案してもむずかしいということを経験しました。試行錯誤の結果、私が編み出した方法をご紹介します。

赤羽雄二『マッキンゼー式 人を動かす話し方』(クロスメディア・パブリッシング)
赤羽雄二『マッキンゼー式 人を動かす話し方』(クロスメディア・パブリッシング)

それは、「人を動かすためのプロセス」を次の3つに分けて動かすことです。

・話す前の「仕込み」
・話している間の「仕切り」
・話した後の「仕上げ」

これらがうまくできれば、かなり高い確率で結果につながります。うまくいかないときもありますが、確率はかなり上げることができます。

結果を出すプロセスの全体をできるかぎりコントロールすることが可能になるからです。