コツ3:仕事のペースを落とさない

子供の受験のために仕事を辞めたり、減らしたりする人がいる。小竹さんはそのことを知っていたが、「あえて仕事のペースは落とさず、6年生の時はむしろ増やすくらいの気持ちでいた」という。

「私は一つのことに集中しちゃうと熱量がバーッと上がるタイプ。だから私が仕事を減らしても、その分の熱量が娘に向かい、期待ばかりが膨らむ気がしたんです。『もっと勉強しなさい』とか『そんな成績で大丈夫なの?』とか、娘に不安をぶつけてしまうだろうな、と」

だからこそ、「仕事に打ち込むことで、できるだけ熱量を分散した」と小竹さんは言う。

「特に6年生の後半は、模試の成績ひとつで家庭の雰囲気が変わってしまうくらいナーバスな時期。私までそっちに流されないように、むしろ自分の世界をちゃんと持っておくことを強く意識していました」

花まる学習会・高濱正伸先生の「“ニコニコ母さん”のもとで芽は伸びる」という言葉も常に心に留めていたそうだ。

「ニコニコ母さんでいるためには、自分にとってベストな熱量の分け方を知っておく必要があると思います」

(文=加藤紀子 撮影=市来朋久)
【関連記事】
【後編】「娘が難関女子中に合格」元外資系コンサル母のすごい"エクセル勉強予定シート"
「底辺校から東大へ行く子vs地頭がいいのに深海に沈む子」明暗決める12歳までの親の"ある行動"
東大卒の異才・山口真由が考える「国算理社」で一番重要な科目
子どもに月経や射精について話すときに「絶対使ってはいけない言葉」2つ
「なぜ勉強したほういいのか」本当に頭のいい人だけが知っている"シンプルな答え"