「発達障害の人」は統計学的に離婚が多い

加えて、人とのコミュニケーションが下手な患者が少なくない。

「発達障害の人は統計学的に離婚が多いのです。一つのことが長続きしない。すぐ飽きてしまう。人間関係を永続的に結ぶことが困難で、刹那的な恋愛はできるけど長く続けられないので結婚しないケースもあります。結婚が続くケースは、配偶者が非常に忍耐強い人で、本人の長所を理解し、短所の部分を配偶者が補っていることが多い」(仮屋医師)

私が現場取材を続けてきた生前・遺品整理会社「あんしんネット」の事業部長で、孤独死現場の第一人者である石見良教さんも、「ゴミ屋敷の住人に陥らないためにやるべきこと」として「孤立しない」を第一に挙げる。

アールキューブ株式会社 あんしんネット事業部 部長の石見良教さん。「遺品整理人」の命名者でもある。
撮影=今井一詞

「人との付き合いを深める。友人・知人、家族や親族とのつながりを保っておくことです」

もしあなたが片付けが苦手なら、その短所、苦手な部分を補ってくれる人はいるだろうか。また反対に、もしゴミ部屋に住む人が身近にいるのなら、なぜ捨てられないのか、“本人なりの意味”を探り出してほしい。(続く。次回は3月26日公開予定)

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