現代人に不足している栄養とは何か。満尾クリニック院長の満尾正氏は、「日本人の約8割はビタミンD不足に陥っている。そのため17世紀の病気である『くる病』が再び流行しつつある」と説く――。

※本稿は、満尾正『医者が教える「最高の栄養」ビタミンDが病気にならない体をつくる』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

顔にパックする女性
写真=iStock.com/Aja Koska
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13年間、日本では知らされてこなかった事実

「現代人にはビタミンDが不足している」という報告が米国でなされたのは、今から13年も前、2007年のことでした。最初にビタミンD欠乏論を唱えたのは米ボストン大学教授のマイケル・ホーリック博士という、皮膚でビタミンDが作られていることを発見した有名な医師です。

ホーリック博士によってこの事実が報告されてから、欧米諸国ではビタミンDを積極的に補充する動きが広がってきました。しかし、残念ながら日本では、ビタミンDの重要性も、多くの人がビタミンD不足であることも、まだあまり知られていないようです。

図表1は当院の外来受診者(約1700名)を対象にした血中ビタミンD濃度〔25(OH)D3濃度〕の分布です。至適値は40ng/ml以上とされているのですが、外来受診者の8割近くの方が30ng/ml未満の「不足状態」にあり、4割近くの方が20ng/ml未満の「欠乏状態」にあると考えられます。40ng/ml以上であった方は、わずか5%でした。

男女別の分布と平均値を見ても、平均値は30ng/ml未満と低い傾向にあります。日に当たる機会が多いのか、男性でやや高い傾向があったものの、性別を問わず、多くの方が不足状態にあることがわかりました。8割近くが不足または欠乏というのは由々しき事態です。