(4)マネジメントと人材評価面は、「必要があれば助言する支援型スタイルと成果重視のマネジメントにシフト」

管理職が部下の業務プロセスを管理し、結果と共に仕事の作業プロセスを重視するマネジメントがこれまでは主流でした。しかし働き方が変わると、社員に仕事の裁量を委ね、必要があれば上司が助言する支援型マネジメントに移行していきます。またオフィスで上司や管理職は部下が働く姿を目にできませんから、成果を重視するスタイルに変質していきます。

企業が絶対に手放したくない優秀人材

前述した4つの企業環境変化を踏まえて、職種を問わずすべてのビジネスパーソンに必要とされる資質として、次の5点が指摘できます。

タイプ1:自己管理ができ、成果を出せる人

リモートワークが一般化し、オフィスで上司が部下の姿を直接見る機会が減ると、マネジメントの仕方は成果主義の方向にシフトしていきます。そうなれば働き方は社員個々人に任せ、成果を出すことが何より求められます。評価方法も、成果の比重が高まります。

働き方の自由度が上がり成果で評価されるようになると、社員個人に問われてくるのは、セルフマネジメント力の有無です。組織や上司から指示されなくても、自ら考えて行動を起こしていける自己管理能力が何より必要とされます。

ビデオ会議の概念
写真=iStock.com/metamorworks
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タイプ2:オンラインに対応したコミュニケーション能力を磨いている人

コミュニケーションのオンライン化が増大してくると、求められるコミュニケーションの質が大きく変わります。ビジネスチャットやメールによる文字表現やオンラインによる画面共有型コミュニケーションでは、表現能力に加えて相手の意図を正しく読み取る能力が不可欠になります。自分の伝えたいことと相手が伝えたいことを相互に理解し、文章や会話を通じて表現する力が必要になります。

オンラインに対応して高度なコミュニケーション能力を発揮する人は、社内外の多くの人たちからコミュニケーションを望む相手になり、「選ばれる人材」になっていきます。