※本稿は、荻原博子『コロナに負けない! 荻原博子の家計引きしめ術』(毎日新聞出版)の一部を再編集したものです。

ピギーバンクとピンクの財布
写真=iStock.com/Ivan Bajic
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秋から冬にかけて「家計がヤバい」

今回の新型コロナウイルスによる経済的被害は、リーマンショックでの不況を上回るといわれています。また、今年の秋から冬にかけては、新型コロナウイルスのさらなる大きな波が家計を襲うともいわれます。

それだけに、「今はなんとかなっている」というご家庭でも、もしかしたら、リストラボーナスカット給与カットなどということが起きてくるかもしれません。しかも、再び新型コロナウイルスが蔓延すると、またまた自宅待機になりかねず、そうなると食費や光熱費など、日常生活にかかる消費も増えていくでしょう。

また実は、新型コロナウイルスでは、現役世代のご家庭だけでなく、すでにリタイアした高齢家庭の家計も直撃します。

なぜなら、現在の年金支給額は現役の方の給料と連動していて、給料が下がれば年金支給額も下がるようになっているからです。しかも、高齢者の場合、感染には特に注意を払わなければならないため、これまで電車やバスで移動していたものをタクシーに変えるなどして、余計なお金がかかりやすいのです。

収入を増やすより、支出を減らすのが急務

来る「家計の冬」への備えとして必要なのは、今の収入が2割減ったとしてもなんとか耐えられる強靭な家計にしておくことです。

荻原博子『コロナに負けない! 荻原博子の家計引きしめ術』(毎日新聞出版)
荻原博子『コロナに負けない! 荻原博子の家計引きしめ術』(毎日新聞出版)

これまでは、家計が大変なら、足りない分は妻がパートに行ったり、子供がアルバイトをしたりすれば、なんとかやっていけました。けれど、今はパートもアルバイトも、事業の縮小などで整理される方向にあり、一部で仕事の奪い合いも起きています。

ですから、この先の数年間は「家計の収入を増やす」ではなく、「いかに支出を小さくするか」に徹しましょう

小さな見直しでも、チリも積もれば山となる。現在の生活費の2割カットを目標に、家計を細かく見ていきましょう。本稿では、そのため4つのコツをお教えしましょう。