週1回の「進捗共有」がモチベーションを上げる

みんなと一緒にオフィスで働いていれば、社内のできごとはだいたい耳に入ってくる。

ジェイソン・フリード&デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン『リモートワークの達人』(早川書房)
ジェイソン・フリード&デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン『リモートワークの達人』(早川書房)

朝のコーヒーを淹れながらうわさ話をしたり、ランチに行って最新情報を仕入れたり。黙っていても情報はどんどん入ってくる。

少なくとも、そんなふうに感じられる。だからみんな安心できる。

でもリモートで働いていると、まわりの様子が見えないことがある。プロジェクトマネジャーからのメールには関係者の進捗が書かれているけれど、それはあくまでもプロジェクトマネジャーとしての見方だ。チームの一体感を強めるためには、みんながおたがいの様子を知っておいたほうがいい。

僕らの会社では、週に一度「最近やっていること」というテーマで話しあいの場を設けている。全員が、この1週間でやったことと翌週にやることを手短に書き込んでいくのだ。進捗を正確に述べる必要はないし、その場で作業の調整をしなくてもいい。

単純に、みんなで一緒に進んでいるという感覚を持ってくれればいい。大海原にひとりきりではなく、みんなで大きな船に乗っていると感じられるようにするのだ。

こういう進捗共有の場は、「仕事を進めなければ」というおだやかなプレッシャーにもなる。「今週はピザを食べながらドラマを一気見していました」なんていう報告をするのは気まずいからだ。

誰だって、チームの人間を失望させたくはない。上司の目はごまかせても、同僚の目はなかなかごまかせないものだ。技術に疎いプロジェクトマネジャーに対してなら、30分で片づく作業を1週間かかる大仕事に見せかけることも可能だろう。でもプログラマ仲間に見られたら、嘘をついていることはバレバレだ。

進捗をみんなと共有することは、仕事をしようというモチベーションを生む。

話のわかる仲間に進み具合を披露するのは、けっこう気分のいいものじゃないか?

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