【橋下流→その2】ただ「リツイート」するのはやめる

インターネット上にこれだけ情報があふれ返っている現代社会においては、公知の事実と明らかなフェイクニュース以外は、「これは正しい」「これは間違っている」などと情報を逐一選別できると考えること、また選別しようと考えること自体、無謀であると言わねばなりません。

橋下 徹『トランプに学ぶ 現状打破の鉄則』(プレジデント社)
橋下 徹『トランプに学ぶ 現状打破の鉄則』(プレジデント社)

あふれ返る情報から正しい情報を完璧に選び抜くということに神経質になることよりも、間違った情報に踊らされる可能性があることを認識しながら、情報の中に積極的に飛び込んでいったほうがいいと思います。過度な恐れは、チャレンジを阻むものです。

ただし、間違った情報に踊らされ、他人を傷つけたり、そのことで賠償請求を受けたりするリスクは絶対に回避しなければなりません。では、どうすればいいのか。簡単です。「むやみに情報拡散をしない」、それだけです。

もちろんネットにあふれている情報を「引用して」持論を展開することは表現行為として大切なものです。TwitterなどのSNSは、そのような表現行為をするうえで大変便利なツールだと思います。

問題は、自分の意見を言うためではなく、面白そうな情報をそのまま世間に広める目的で、単純に拡散する行為。Twitterでいえば、いわゆる「コメントなしのリツイート」にあたりますが、これは絶対にやめるべきです。

法律上も、「コメントなしのリツイート」(単純リツイート)だと名誉毀損などに問われやすくなっています。安易に単純リツイートすることは控えるべきです。他方、「引用リツイート」で自分の意見を述べる行為は、表現の自由として最大限保障されるものです。この最低限のマナールールを頭に入れて、あとは物怖じせず、積極的に情報の海に飛び込んでみたらいいと思います。

(ここまでリード文を除き約3000字、メールマガジン全文は約5800字です)

※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」2020‐06特別増刊》(6月30日配信)の前半部分を抜粋したものです。全文を読みたい方はメールマガジンで! 今号のテーマは《【橋下徹の最新FACTFULNESS発想法】なぜ、「賢い人」「インテリ」ほど、間違えてしまうのか》です。

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